アルファロメオの「四つ葉のクローバー」は元々「幸運のお守り」だった! ハイパフォーマンスモデルが付ける「クアドリフォリオ」誕生の秘密
四つ葉のクローバー「クアドリフォリオ」とは
アルファロメオの一部車種に用いられている「クアドリフォリオ(Quadrifoglio)」とは、イタリア語で「四つ葉のクローバー」の意味。そして、クアドリフォリオと名付けられたアルファロメオの市販モデルには、なんとも可愛らしい四つ葉のクローバーの図版が、フロントフェンダーやステアリングホイールなどに描かれている。 【画像】「味」を超えた「個性」全開のイタフラ車の画像を見る(7枚) とはいえ「クアドリフォリオ」を名乗るアルファロメオとは、シリーズ内で最高峰のパフォーマンスを発揮するトップモデルのこと。そんなハイパフォーマンスモデルがなぜ、虎や狼などといったいかにも強そうなものではなく、「四つ葉のクローバー」というカワイイ系のものをシンボルとしているのか? アルファロメオ愛好家にはいまさらな話かもしれないが、その歴史と意味をご紹介しよう。 アルファロメオの起源は、1910年にイタリア・ミラノ郊外で創業されたA.L.F.A.(Anonima Lombarda Fabbrica Automobili=ロンバルダ自動車製造有限会社)。A.L.F.A.はさっそく第1号車「24HP」でレースに参戦し、評判を高めるとともに事業を拡大していった。 しかし、第一次世界大戦の影響で業績は悪化。そのときに救いの手を差し伸べたのが起業家のニコラ・ロメオで、1919年には「A.L.F.A.」に「ROMEO」を足し合わせた「ALFA-ROMEO」というブランド名に変更。そしてミラノ市の紋章(ヴィスコンティ家の紋章)をかたどったエンブレムが誕生した。 そんなアルファロメオの歴史に初めて「四つ葉のクローバー」が登場したのは1923年のことだった。 同年のタルガ・フローリオ(シチリア島で行われていた公道レース)に参戦したウーゴ・シヴォッチが、自身がドライブするアルファロメオRLのノーズ付近に「幸運のお守り」として、白い正方形に緑の四つ葉のクローバーをあしらったマークを描いたのだ。