クイーンズ駅伝出場決めた肥後銀行、途中棄権の悔しさバネに「ゼロからのスタート」で成長したチーム
1年前の悪夢を乗り越え、肥後銀行女子駅伝部が2年ぶりの全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)出場を決めた。20日に予選会として行われたプリンセス駅伝in宗像・福津(6区間=42・195キロ)で9位に入り、上位16チームに与えられる全国切符を手にした。 【写真】選抜女子駅伝北九州大会、一般の部1位でゴールする肥後銀行の酒井美玖選手
忘れもしない前回大会。1区の走者が故障で途中棄権を余儀なくされた。その悔しさをチーム全員で共有し、渡辺重治監督(55)は「ゼロからのスタート」として強化。1月の選抜女子駅伝北九州大会では一般の部で初優勝を果たすなど、着実に前に進んでリベンジの日に備えてきた。
大事な1区を任されたのは、経験豊富な南雲栞理選手(29)。「私のところでは絶対に外せない」と、区間2位の好走で流れを作った。2区で一時トップに立つ想定以上のレースで貯金を作り、全員が力走して予選を通過した。
故障でベストメンバーが組めない中で1桁順位を達成。南雲選手は「昨年のことがあって、一人ひとりが責任感を持って練習に取り組めた」とチームの成長を語った。全員の力を結集して臨む全日本では、過去最高の14位を超える成績に挑む。(崎田良介)