岐洲 匠と原嶋元久が語る2025年版、演劇『ライチ☆光クラブ』2025の見どころや魅力
漫画家・古屋兎丸が東京グランギニョルの舞台『ライチ光クラブ』から着想を得て発表した『ライチ☆光クラブ』。少年たちの狂気と愚かしさ、彼らに作られた機械と少女の恋を描いた作品で、これまでも舞台やミュージカル、映画といったメディアミックスが行われてきた。2025年版の舞台では劇団時間制作の谷 碧仁が脚本・演出を手がける。稽古が始まってすぐのタイミングで、タミヤ役・岐洲 匠、ダフ役・原嶋元久にインタビューを行った。 【全ての画像】岐洲 匠、原嶋元久インタビュー写真
カンパニー全員が自信を持って挑む2025年版
――まずは本作のオーディションを受けようと思った理由、出演が決まった時の思いを教えてください。 原嶋元久(以下、原嶋) 以前古屋兎丸先生の作品に出演したことがあったことと、過去の『ライチ☆光クラブ』には知人が出ていて、拝見した際に「どうしてこんな素敵な作品に自分が出られていないんだ」と、悔しい思いもあったんです。しかも今回は、演出が谷さん。ずっとご一緒したかった方なので、このチャンスには「絶対受かってやる!」という気持ちで臨みました。オーディションでできることはやったので、ちゃんと結果がついてきて良かったなと思いました。 岐洲 匠(以下、岐洲) オーディションを受けることが決まってから作品を読みました。タミヤとの共通点を感じるところもあったので、変に作らず自分らしく挑もうと思っていました。出演が決まって嬉しかったのもそうですが、「やっぱ自分でしょ」という変な自信がありました(笑)。 原嶋 自信家の集まりですからね(笑)。 岐洲 共演者も含めて、「この役は自分でしょ」という思いをすごく感じます。 原嶋 自信があるだけじゃなく、みんなちゃんとハマっています。 ――原作の漫画や今回の台本を読んだ感想を教えてください。 原嶋 原作は、きれいな絵で激しいことをする、兎丸先生の耽美な世界だと感じました。それに対し、今回の台本はより現実に近寄っています。谷さんも「これがリアルで起きたらどうなるか」というところを大切にしようとおっしゃっていました。原作を読んでから台本を読むと、問題提起がされているなと。それくらい差を感じました。 岐洲 2.5次元舞台の経験が少ないので、漫画を読みながらこれが舞台になるのかとすごく新鮮でした。僕も台本を読み、現実に寄って生々しくなっていると思いましたが、稽古でさらに強く感じましたね。その後また漫画を読み返したときに、ファンタジーだけどありえなくはないものを見せられていると思いました。台本を読む前後で感覚が変わりました。