岐洲 匠と原嶋元久が語る2025年版、演劇『ライチ☆光クラブ』2025の見どころや魅力
何回観ても新たな発見がありそうな舞台
――共演者の皆さんや谷さんの印象を教えてください。 原嶋 いい意味で年齢が気にならないです。先日、17歳のもっちー(望月春希)に「稽古早く終わったから喜んでる!」と指摘され、「いいじゃん!」って会話をして。家に帰ってから「この感じいいな」って思いました(笑)。 みんな同級生みたいというか、本当に光クラブだなって。 岐洲 稽古場の映像にその様子が残っていて、楽しそうだなと思った(笑)。もっちーはリアルに学生なのもあり、すごくエネルギッシュ。「おいてかれちゃう!」って焦りました(笑)。あとは、稽古のウォーミングアップとしてやったシアターゲームも関係作りに役立った気がします。 原嶋 谷さんは作品に活かせることをしてくれるロジカルな方です。でも、多分好きなアーティストのライブに行った時は「バカになれる」タイプだと思う(笑)。 岐洲 僕はどちらかというとロジカルな考え方が苦手なので不安でしたが、谷さんがすごくわかりやすく説明してくれるので安心できました。 原嶋 共通言語を作ってくれたり、言葉を選んで寄り添ってくれたり。演者と演出家が同じラインに立っている感覚があるので、僕らもやりやすいですし作品に夢中になることができていると感じます。 ――これまでもメディアミックスがされてきた作品ですが、今回ならではの見どころはどこになりそうでしょう。 原嶋 ゼラがたどり着く場所がこれまでのメディアミックスと圧倒的に違っている気がしています。台本を読んで、ゼラのこともすごく可哀想に思えました。そして、空気の裏をつく……といった谷さんの演出は本当に素晴らしいです。ハッとするシーンやお客様の不意をつくような演出もあると思うので、そこも見どころになると思います。 岐洲 みんなゼラを見ているけどバラバラに動いていて、自分が一番大切だと思っているのが見えてくる。心の動きなどについてもすごく細かく演出をつけてくださっているので、2回、3回と観ると気づくことが多いと思います。舞台を見せるというより、僕らのやっていることを感じてもらう構成になっている印象です。