岐洲 匠と原嶋元久が語る2025年版、演劇『ライチ☆光クラブ』2025の見どころや魅力
役の感情を読み解き、共感を増やしたい
――台本には各キャラクターの背景も描かれていますが、演じる役の印象はいかがでしょう。 原嶋 素直に話すと、原作を読んでもあまり掴めなかったんです。表紙にある「夢見る眼帯」も、どんな夢を見ているんだろうと思っていました。今は、女の子やかっこいいタミヤくんへの憧れ、この先こうなりたいという気持ちを「夢」と表現しているのかなと。深層心理で未来に希望を抱いている少年だと感じました。タミヤくんがきっかけで矛盾や自分の変化に気付いて葛藤することも含めて、本来子供が通るべき道を通っている男の子という印象。ダフの感情が少しずつわかりはじめました。 岐洲 タミヤは相手が誰でも違うことは違うという人。反発とは違うしみんなのことを思ってのことだけど、最終的に自分本位な気持ちが入ってしまっている。そこがタミヤの弱い部分でもあるなと思っています。頼れるしかっこいいけど、どこか自信のなさもあって、ゼラに対しても最後まで主張しきれない。ゼラについてみんなに問うシーンでも、喋っている途中でいろんな思いが混じってぐるぐるしている。稽古場でもその状態なので、これから落ち着かせていきたいです。 ――役とご自身との共通点、役づくりに活かせそうな部分はどこでしょうか? 原嶋 やっぱり女の子に興味があるところじゃないでしょうか(笑)。台本ではダフのバックボーンも描かれていて、原作よりも共通点が多いかもしれま せん。でもまだあまり共感はできていないので、これから共感を増やして芝居に活かせたらと思っています。 岐洲 ゲームの話ですが、仲がいい友達の浜中文一さんと2人でゲームを始めて。僕がリーダーになってギルドを作り、今は50人近くが参加しています。 原嶋 すごい! ギルドクラブ作っちゃったんだ。 岐洲 そう(笑)。タミヤは多分、なりたいというよりみんなから言われてリーダーになっていった人だと思う。僕もどちらかというとそうです。他にも共通点はありますが、タミヤについて話すと、自分のことを話しているみたいな感覚があって言葉がうまく出ない。共感する部分はこれからもっと見つけていきたいですね。