【バレー】金蘭会高 大森咲愛&西村美波対談(後編) 日の丸経験者が7人 プラスに変えた「勝って当たり前」の重圧
――西村選手は2024女子U20アジア選手権大会がアンダーエイジカテゴリー日本代表での初めてのプレーでした。どんな学びがありましたか? 西村 戦略ミーティングのデータがすごすぎて。まずはそこにびっくりしました。これまでは映像を見ているときにボールの動きを追うことが多かったですが、人の動きを見るようにしています。 大森 たしかに、それはめっちゃ言われた。これまでボールしか見ていなかったよな(笑) 自分がいちばん学んだのはマインドの部分。コーチの方もそうだし、選手間でもプラスの言葉が多くて。トライしてミスをしたらそれはプラスになると教えていただきました。(海外遠征に)行ったメンバーもよく学んで帰ってこられたからこそ、金蘭でも試合でいいミスだったら「ナイスチャレンジ!」といった声かけも増やしました。そこはすごく行ってよかったな、と思った。 あとはクリアリングも。ちょっとやろうや。 2人 せーの「できる、できる、できる! さあいこう。よーし!」。 西村 ユースでもやっていたから取り入れよう、って。タイムアウトとか、流れを戻したいときにやっていました。黒鷲(第72回全日本選抜男女優勝大会)でもめっちゃ効果が出たよな。負けていても笑っている。 大森 どうしようもないときにしたら、ほんとうにいい方向にプレーが進んでいく。タイムアウトって、なんかかシーンとなってしまうやん。東龍戦(準決勝の第3セット)でもやって、負ける気がせんかった。 西村 2セット目を取られたときは、ちょっとやばいんじゃないか、とはなったけど(笑) ――西川選手は「アンダーエイジカテゴリー日本代表に多くの選手が選ばれているプレッシャーをプラスに変えていこう」と話していました。お二人はどう感じていましたか? 西村 周りからは「勝って当たり前」と言われると思うけど、「そんなに上手じゃない」「そんなんじゃないねんけどな」とは思っていました。これだけ(アンダーエイジカテゴリー日本代表が)いるんやから勝たなあかん、というのはちょっとしんどかったです。 大森 インターハイの開会式で壇上に(アンダーエイジカテゴリー日本代表に選ばれた選手が)並ぶじゃないですか。そのあとに、池条先生(義則監督)から「あそこで並ばせてもらっているから、結果を出さなあかん」と言われて、そのとおりだなと思いました。去年までもずっと金蘭から何人も行かせてもらっていたけど、 結果を出せていない状況だったので。自分たちでも悔しいなと話していました。 ただ、学んできたことを伝えるミーティングはいっぱいしたので。インターハイでは結果を残して、自分たちが行った意味を結果で表せたらと思っていました。