念願のCRF250Lを入手!【国産トレールバイクで伝統の日高エンデューロに挑戦! 宮崎大吾の日高参戦記 VOL.1】
「エンデューロ」と「クロスカントリー」とは?
ここで改めて「エンデューロ」と「クロスカントリー」の違いを簡単に説明させていただきます。JNCCに代表されるクロスカントリーは一斉にスタートして、規定の周回数や時間を走り、順位を決める競技です。いわば「耐久モトクロス」というような内容で、日本で「エンデューロ」といえば、たいがいはこのスタイルです。一方「エンデューロ」のなかには「オンタイムエンデューロ」というものがあり、これはコース1周のなかに複数の「テスト区間」と呼ばれるタイムアタックコースと、「ルート区間」と呼ばれる「移動路」があり、それぞれ主催者が決めた時間に従って走るものです。日高はこのオンタイムエンデューロに属する大会です。 順位はタイムアタックの合算やペナルティを考慮した合計タイムで競うのですが、このレースの最大の特徴は1周や区間走行の持ち時間が各自決められていること。各自携帯するタイムチェックカードに時間を記載してもらうときに、1分でも遅れたり、早かったりすると遅着、早着としてペナルティが課せられてしまいます。時間は電波時計で管理されているので、主催者、ライダー、チーム(パドックなど)は、電波時計と、自分の設定時間をチェックしながらレースを進行します。 「なんでこんな面倒なルールを設けているの?」という疑問もありましょう! 私も参加するまではそう思っていました。「よーいどんで一斉にスタートしてゴール」のほうがわかりやすいじゃないかと。しかし長時間、本格的オフロードコースをふんだんに使った移動路をしっかりと走りきり、マシンを壊さず(壊したら自分で処理しなければいけない)、体力も切らさず走れるかというのがこの競技のベースとなるテーマで、その上でタイムアタックでは全開で攻めてコンマ数秒を争うというものが、このオンタイムエンデューロです。つまりオフロードバイクを扱う自分の能力すべてを試されていて、だからこそ完走できたときの達成感は格別なのです。このオンタイムエンデューロを言葉で説明するときりがなく、また実際に参加しないと魅力がわかりづらいので、もし興味があるかたは、オンタイムエンデューロの練習会や各地方で開催されているエリア戦などに参加してみてください。
宮崎大吾