【毎日書評】ディズニーに学ぶ「どんな人でも活躍できる」人材育成の5ステップ
ステップ1 「一連の行動」を教える
まず重要なのは、業務の全体像と仕事の手順(流れ)を理解させること。この段階では、実際に行う一連の行動の流れをメンバーに教えるわけですが、ひとつひとつの細かい意味を理解してもらう必要はないようです。 例:「クレーム対応では、まずは『場』を変え、『感情』を変え、『行動』を変えていきます」(73ページより) マニュアルをもとに、「自分がやらなくてはいけない行動」が大まかに理解できる程度で問題ないということです。(72ページより)
ステップ2 仕事の目的をひとつひとつ教える
次は、マニュアルに記載されている行動の意味・理由(なぜそれを、その順序でするのかなど)を説明する段階。 行動そのものを覚えてもらうだけでは、時間の経過とともに順番が変わっていってしまうことがあるため、最終的に求める結果につながらない場合も。しかし業務の目的を理解すると、担当業務が会社のミッションにつながっていることも理解できるわけです。 たとえばディズニーのクレーム対応では、問題を収束させるだけではなく、「さらなるファンをつくること」が裏の目的だそう。したがって、「ファンをつくる」という目的を伝えれば、クレーム対応の仕事をポジティブな結果につなげるよう意識できるようになるわけです。 例:「クレームは、苦情や謝罪、金銭を求めるものなどさまざまですが、客観的にとらえると、自社の改善や成長・発展につながるものです。まずはお礼を伝え、ゲストに感謝の気持ちを持って向き合うことが重要です。論破し、損害を減らすことが目的ではありません。コミュニケーションを重ね、双方の基本的な姿勢の理解と協力が必要になります」(73ページより) 大切なのは、行動を定義し、作業ひとつひとつの意味をていねいに説明すること。(72ページより)
ステップ3 エピソードをひとつひとつ伝える
次はステップ2の「目的」につながる、「これまでに実際に経験したエピソード」を伝える段階。 例:「以前にこんなことがありました。それは…」(73ページより) 失敗事例ではなく、成功事例を詳細に話すのです。大切なのは、その行動ひとつひとつの意図が理解できる“臨場感のあるエピソード”を用意することだといいます。(74ページより)