校則も授業も“生徒がつくる” 新しい学校づくりを試みる公立中学校を取材 その影響は?
日テレNEWS NNN
生徒が中心となって校則の見直しを行う“ルールメイキング”。NPO法人カタリバによると現在、全国430以上の学校が取り組んでいるといいます。大阪・泉大津市立小津中学校では、校則だけではない“生徒主体の学校づくり”が行われていました。news zeroの水曜パートナー・篠原ともえさんが取材しました。 【画像】篠原ともえさんが取材する「未来の教室」…制服も授業も生徒がつくる“ルールメイキング”とは?
■校内には、カラフルなパーカを着た生徒が…
校内を見てみると、カラフルなパーカやブレザーなど、生徒は思い思いの格好をしています。実はこの学校では、約4年前から校則を見直す取り組みが行われています。まず取り組んだもののひとつが、制服の変更です。これまでは学ランとセーラー服でしたが、ジェンダーフリーの観点や、身近で手に入り、気軽に洗濯できるものにしたいと、生徒が話し合いを進めました。そして取り入れたのが、ユニクロのアイテム。生徒が話し合って決めたアイテムの中から、自由に選択することができます。
■公立中学校 生徒が進める校則づくり
どのようにして校則を決めているのでしょうか? 中心となって校則を決める生徒は“ルールメイカー”と呼ばれ、放課後や昼休みを利用し話し合いを行っているといいます。今年度、話し合われているのは、髪形やメイクなどの校則について。ホワイトボードには、全校生徒からのたくさんの意見がまとめられていました。 篠原さん:髪型はすごく自由な意見が多いですね。自分がしたいような色にした方が学生生活が楽しくなる。 生徒:身だしなみとおしゃれに分けて考えるってなった時に、やっぱり染めるっていうのは理由を見ても、オシャレに偏ってるんじゃないかっていう意見が、ルールメーカーの中では出てきたので。
身だしなみなのか、おしゃれなのか、全校生徒から集まった意見を分類して整理していったそうです。さらに、意見を聞くのは生徒だけではありません。 生徒:一度、染髪やパーマをOKにした原案を先生にも見せに行ってみたんですよ。そしたら割と校長先生が厳しい意見を言ってくださって。「本当に小津中学校これで大丈夫なのか? 10年後、20年後を見据えて考えてみたらどうなのか?」って言われたのを、私はすごく覚えていて。 篠原さん:「なんでコレはだめなの?」とか反対の意見も出てくるじゃないですか。そういうときはどうしてるんですか? 生徒:実際私たちは染髪、髪染めるのを今はだめだよねってとらえているんですけど、ケアとか身だしなみとかを配慮して、なおかつ地域の人たちからどういう目で見られるか、保護者から見てどう思われるのかとかも意識していかないといけない。そういうのもちゃんと(生徒に)伝える方法を今練っています。 生徒・先生・保護者・地域の人など、様々な人の立場にたって話し合い方針を決め、校長先生の承認を得て正式に校則として決められるといいます。