投資トラブルで地獄を見た「TKO・木本武宏」今だから語る真相 発覚後に頭をよぎった「最悪の選択」
2022年7月、二度の投資トラブルで所属していた芸能事務所を退社したお笑いコンビ「TKO」の木本武宏さん(53)。その後、表舞台での活動は少なくなったが、騒動を経験したことで、木本さんは人生の教訓を得たり、人生観が変わったりしたという。これまでさまざまな報道にさらされる中で、木本さんの心情はどのように変化していったのか。「株式会社 笑下村塾代表」たかまつななが“本心”を聞いた。 【画像】パワハラ騒動も影響なかった女性芸人はこの人 * * * ■投資を始めたきっかけ ――そもそも木本さんが投資に興味を持たれたきっかけは何だったのですか? もともとはまったく興味がなく、自分には縁遠い世界だと思っていました。ただ、その認識が少し変わったのが2017年にあった、とある特番です。その出演者の1人が仮想通貨のエンジニアをやっている人で、「ビットコインって知っていますか?」「リップルって知っていますか?」「イーサリアムって知っていますか?」などと聞かれて……ちんぷんかんぷんで、焦りましたね。そのまま見よう見まねで言われるがまま、取引所に登録して、ビットコインを購入して……。 ――そんなきっかけがあったんですね。その後の流れはどのような感じだったんですか? 初めに勧められるがまま10万円くらい入金して。自分の資産が上がっていく感覚に興奮して、あれよあれよという間に50万円くらい入金してしまって。それがちょうど2017年のことです。無知だから、資産は増えていく一方だと勘違いしてしまっていて、17年が明けたら大暴落。それで焦ってビットコインから他のコインに変えるなど、トレードのまね事をするんだけれど、(その後は)元本よりもマイナスになりだしたんです。
■現実を見て見ぬふりをした ――その時点で止めようという自制は働かなかったんですか? いえ、むしろ勉強せなあかんと思うようになって、仮想通貨に興味ある人たちと情報交換を始めて、定期的に飲み会みたいな感じで集まるようにもなった。その中で、仮想通貨は停滞しているから、FXの方が面白いんちゃうかというので、FXのトレードにも手を出すようになってしまいました。FXの知識のある人に教えてもらうんだけれども、自分ではなかなか難しそうで、お金を預けるようになってしまうんですね。 ――そんな経緯があって、お金を預けてしまったんですね。 仕事もあって四六時中(FXに)触っていることはできないと思って、お金を預けるという判断をしたのですが、知識のある人間に任せて、預けてというこの一歩が、今振り返ると泥沼にはまっていく入り口だった気がしますね。 ――本来、他の人のお金を預かって運用する行為は、金融庁への届け出が必要ですが、それはご存じなかったのですか? そこも本当に意識が低くて。任せている人をFXのプロだと勝手に思いこんでしまっていて。ただ、今考えるとそれは都合のいい解釈やったなと思います。お金もうけを一直線に考えすぎていて、ちょっとした違和感に気づく時間を省いたり、深堀りするのを避けてスルーしたりしていたのだと思います。どこかで現実を見て見ぬふりをしていました