公取委「チーフテクノロジスト」民間採用へ…対巨大IT人材、事務次官並み報酬に
公正取引委員会はITの専門家らを率いる役職「チーフテクノロジスト」を新設し、民間から採用する方針を固めた。省庁の事務方トップである事務次官並みの報酬を支払う。巨大IT企業を規制する新法が年内に全面施行されることを見据え、巨大ITに技術面で対抗できる幹部人材の獲得に乗り出す。
「チーフテクノロジスト」は、今後約10人に増える見込みのITやクラウド、セキュリティーの専門家らを統率する。巨大ITの技術担当幹部らとの折衝を担うことも想定している。
非常勤の国家公務員として採用する。報酬は時給換算で約8500円で、事務次官の月給相当額(約140万円)を時給換算した場合と同水準だという。週2日の勤務で、月50万円超の報酬を受け取る計算になる。
巨大ITは高い報酬を支払って世界から優秀な人材を集めており、グーグル日本法人の技術者の平均年収は2000万円を超えるとのデータもある。巨大ITと互角に渡り合える人材を獲得するには最大限、高い報酬を支払う必要があると判断し、事務次官並みの報酬を支払うことを決めた。2025年度予算案に関連費用を盛り込んでおり、募集時期は今後決める。