【新日本】内藤哲也〝棚橋弘至2026年引退〟に複雑な胸中「撤回してほしいとは言わないですけど…」
新日本プロレスの内藤哲也(42)が、2026年1月4日東京ドーム大会で現役を引退する棚橋弘至(47)との〝最後の対決〟に条件を課した。棚橋は約1年2か月の引退ロードで所属全選手とのシングルマッチを熱望しているが、内藤は安易な対戦であれば拒否する意向を表明。かつて憧れた男の引退に際し、その胸中は――。 【写真】来年の1・4ではEVILと対戦する棚橋社長 内藤は10月14日両国大会でG1クライマックス覇者ザック・セイバーJr.に敗れ、IWGP世界ヘビー級王座から陥落した。 「そりゃ悔しさもあるし、取り戻したい気持ちも、もちろんありますよ。でも現状、何人かの選手が名乗りを上げてますしね。逆にこの状況じゃなきゃできないことをやりたいし、そのうちの一つにワールドタッグリーグ(19日、栃木で開幕)があるので」と次なる目標を見据えつつ「もちろん俺の名前を出している鷹木(信悟)とザックのタイトルマッチ(4日、大阪)は注目してますけどね」と不敵な笑みを浮かべた。 ベルトを失った両国大会ではもう一つの〝事件〟があった。昨年末から社長を務める棚橋が、2026年1・4ドームでの引退を表明。ファン時代は棚橋に憧れていた内藤にとっても、衝撃は小さくなかった。 「ついにこの時が来たのかと驚いた反面、本当に辞めたいのかなって疑問は湧いてきましたね。俺も生涯現役というのはあり得ないと思っているし、遅かれ早かれリングを下りる時は必ず来るとは思います。だから撤回してほしいとは言わないですけど、棚橋弘至が納得して本心から言っているのかって、疑問に思う部分はすごくありますね」と複雑な胸中を明かす。 その一方で、棚橋が提案した所属選手全員とのシングルマッチには否定的な見解を示す。「思い出づくりに利用されるだけなら、今の棚橋弘至と戦いたいとは思わないですけどね。確かに過去の実績は素晴らしいのかもしれない。でも、今はG1クライマックスにも出られない選手ですから。簡単に『シングルマッチやりたいです』『はい、どうぞ』でできるほど今の俺は安くないぜ、と」と斬り捨てた。 内藤は昨年末に棚橋が社長に就任した際、選手か社長のどちらかに専念すべきと指摘。社長に専念する場合は引退試合の相手にも意欲を見せていた。「あれは棚橋弘至ならリングを取るだろうと思って言ったんですけどね…」と振り返りつつ「武藤(敬司)選手の引退試合(23年2月)は、確かに全盛期ではないけど、この人の相手をしたらおいしいなって思いましたよ。だからこそ、もしもやるなら『どうしても俺が棚橋弘至の相手を務めたいな』と思える存在になってもらいたいですね」と追加注文した。 ともあれ、棚橋とのドラマが最終章に突入したことは間違いない。2人の運命は最後に再び交わるのか、注目だ。
岡本佑介