絶対王者ジョコビッチ、今後の活動は不透明!「おそらくキャリアで初めて長期的な計画が本当にない」<SMASH>
現地9月17日(火)にブルガリア・ソフィアで行なわれたエキジビションマッチに参加した男子テニス元世界王者ノバク・ジョコビッチ(セルビア/現4位/37歳)が試合後のインタビューに応じ、「キャリアで初めて長期的なプランがない状態だ」と明かした。 【画像】ジョコビッチほか、パリオリンピック・テニス競技のメダリストたち 海外メディア『tennishead』によると、同エキジビションは元世界3位のグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/現10位)が設立した財団へのチャリティーマッチとして行なわれたもの。試合は3セットマッチ(ファイナルセットは10ポイントマッチタイブレーク)で実施。ジョコビッチはディミトロフと対戦したが、4-6、6-2、[6-10]のフルセットで敗れた。 パリ五輪で悲願の金メダルを獲得したジョコビッチだったが、ディフェンディングチャンピオンとして出場した先の「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク)ではまさかの3回戦敗退。それでも先日出場したデビスカップ(国別対抗戦)では単複で1勝ずつを挙げ、チームの勝利に大きく貢献していた。 今後はマスターズ1000大会「上海オープン」(10月2日~13日/中国・上海/ハードコート)への5年ぶりの出場、その直後にはサウジアラビアで開催されるエキジビションマッチ「シックス・キングス・スラム」(10月16日~19日)への出場を予定しているジョコビッチ。しかしその後のことは現状では全くわからないという。 「昨晩夕食をとっている時、僕は(エキジビションに出場した)選手たちに、『おそらくキャリアで初めて、長期的な計画が本当にない』と言ったんだ。今の僕は本当にその時その時で、何が起こりうるか見ようとしている。ここ(ソフィア)や中国、そしてサウジアラビアで試合をすること、それが僕の(現時点での)プランの全てだ。基本的に、その後は自分が何をするか全くわからない」 またジョコビッチはなかなか確保できていなかった家族との時間もできるだけ優先したいと明かす。今後は出場する大会を絞る可能性も高いとし、こう締めくくった。 「(様々な場面で)自分がどう感じるかを確かめたい。家族との生活も僕にとっては非常に重要だ。子どもたちや妻のために家族で過ごそうと努め、日常生活の一部に自分がいられるようにもしたい。仕事柄、長年にわたってそういうことができなかったからね」 「僕は旅をすることが多くて、家族の元を離れることも多かったから、物事のバランスを取らなければならない。だから様子を見ていこうと思う。もちろん、記録や結果に駆り立てられていることを隠すつもりはないし、それは大きな目標だが、(今となっては)他の大会より優先すべき大会もある」 デ杯直後の会見同様、近いうちでの引退も検討しているのではないかと思ってしまうようなコメントだった。モチベーションが心配ではあるが、ひとまずは上海オープンとサウジアラビアのエキジビションでどんなプレーを見せてくれるのか注目したい。 文●中村光佑