ラッキーゾーン要望の阪神・佐藤輝明は「付けさせてもらえるならね」と自腹で設置も覚悟?
「やっぱり長打はもっと大事だと思う。優勝というところを一番(目標の)上に置いて、そのために自分ができることをやっていきたい」
甲子園は両翼95メートル、中堅118メートル。ラッキーゾーンができれば左中間、右中間は約5メートル縮まる。テルの一声でどう変わる? 2025年、名実ともに主役となって、重い扉をこじ開けてみせる。(原田遼太郎)
★球団は再建案を否定
佐藤輝のラッキゾーン復活論について、阪神・嶌村球団本部長は「1992年(シーズン)から撤去させていただいて、もう32年。やっぱり今の甲子園が私はあるべき姿かなとは思っています」と、現時点では検討材料に入っていないことを明言した。数年前の秋季キャンプ期間中も佐藤輝から要望があったようで、その際は「お前ら飛ばすんやから大丈夫や」とハッパをかけたという。「ラッキーゾーンの話は和むなぁ」と白い歯がこぼれた。
★将来的なメジャー挑戦も
佐藤輝はポスティングシステムによる米大リーグ挑戦の意向を初めて球団に伝えたことを明かした。「明確に、そういう目標を立てたいなという思いが固まった」。入団当初から秘めていたメジャーへの思いだが、そのためにも「まず優勝したいというのが一番上にある」と強調。嶌村球団本部長は「出てくる気持ちを止める権利はないし、そういった意気込みは選手のスキルの上達にもつながってくる」と話した。
■ラッキーゾーン
和製英語。野球場で本塁打を出やすくするため外野フィールドの内側に施した柵と、その柵から本来のフェンスの間の空間のこと。日本の第1号は甲子園球場。1947年5月26日に外野の両翼から左中間、右中間付近に設置された。91年12月5日に撤去。近年の12球団本拠地では外野フェンスの前に客席を新設する球場もある。2013年に楽天のKスタ宮城(当時)、15年にソフトバンクのヤフオクドーム(同)、19年にロッテのZOZOマリンで設置され、本塁打増につながった。