メニューには食材名のみ! 京都にあるオーダーメイドのイタリアンが大人のワガママを叶える
和田さんは独立の際、いつのタイミングでも行ける、自分が通いたい店を作つくろうと考えた。「飲みだけでもOK。だから白衣ではなくTシャツを着ているんです」と笑う。さらに割烹店のような自由度に満ちていると評判だ。
「メニューはあってないようなもの。お客様が食べたいものを食べていただきたいですね。だから、おまかせやパスタのメニューには食材名だけ書いています」。確かに、ある日のおまかせのメニューには、「カキと玉葱」「塩水ウニと氷魚、カブラ」などの文字が並ぶ。カキなら「バターソテーで食べたい!」「パスタがいいなあ」など、お客様の“わがまま”とも思えるオーダーにも対応し、調理法を相談しつつメニューが決まっていく。「パスタはこぶし1個分など、量もお腹具合に合わせられますよ」
素材の仕入れは中央市場と錦市場から。「意識はあまりしていませんが、京都らしいと言われることも多いですね。ルールは醤油、味噌、鰹は使わないこと。あとは季節のものを自由に。フキノトウや山椒、なまこ、自家製辣油も使いますよ」
門上さん「京都イタリア料理研究会会長の店ということもあり、うかがいました。イタリア料理をベースに変幻自在の味わいが楽しめます。わがままも聞いてもらえますよ!」
アラカルトもコースも対応可能!
ずらりと料理が並ぶメニューから、アラカルトで一つひとつ和田さんと相談しながら選ぶのもよし。おまかせコースもあり、11,000円、14,300円の2種がスタンバイ。ランチも要予約で楽しめる。
氷魚とフキノトウのパスタ。イカ墨を練り込んだ手打ちパスタを、琵琶湖の鮎の稚魚・氷魚とフキノトウを具材にし、塩、アンチョビ、オリーブオイルでシンプルに味付け。春前にしかいただけない、季節感あふれる品だ。
門上さん「素材が冴えた逸品です。氷魚はフリットにしてもいいですよ。」
仔牛のカツレツ。「肉は薄くたたきますか? 厚めにいきますか?」と調理法を相談。厚めをオーダー。驚くほどジューシーな仕上がりだ。山椒の葉や実が爽やかさを演出。