小池都知事が定例会見7月20日(全文1)2020年に向け、3つのシティを実現
ブロック塀安全対策として木材を使った塀の検討について
先日来、この記者会見でも何度か取り上げさせていただいておりますけれども、例の大阪の北部地震でブロック塀が倒れた。その課題から、次に国産の木材をもっと活用したらどうだということを申し上げてまいったわけであります。庁内でその点について取り組みを進めておりますので、お知らせをいたしております。 大阪北部地震を受けまして都内の学校、そして都有施設などで、ブロック塀などの状況など、詳細について調査を実施するとともに、安全対策を進めているところでございます。それと並行いたしまして、現行法令などに適合しないブロック塀などについては対策を進めている。で、このたび、対策の1つといたしまして、ブロック塀に代えまして多摩産材などの国産の木材を使った塀を、都立学校と都有施設に設置をすることといたしました。具体的には、ここに写真も出ておりますが、かなり古いタイプのブロック塀で、国立高校、それから、そのほか、2つ、2校のプールの目隠し、そして駒沢オリンピック公園総合運動場などで、今年度から設置に向けて取り組む予定といたしております。 国産の木材を使った塀については、ネット、フェンスなどより目隠し機能に優れて、周辺環境とも調和しやすいという点がございますけれども、一方で設置の費用や、耐久性など考慮もする必要がございます。ということで、まずは都立学校と都有の施設で試しをすると、そして効果なども検証をしていきたいということでございます。また、これを契機にしまして、これまで以上に、国産材の活用を検討するために、庁内において局横断的な検討体制のPTを設置をいたします。関係局が集まりまして、都の貴重な森林資源であります多摩産材を活用するとともに、共存・共栄の視点から、国産木材のさらなる利用推進をして、国産の木材全体の有効活用につなげていくということでございます。木材の持つ利点、そして課題を整理して、具体的な取り組みをまとめてまいります。その上で予算に反映させてまいります。 ちょっとこちらをご覧いただきたいんですけれども、日本の森林というのは戦後植林された人工林が伐採の時期を迎えている。先だってもこの件について触れました。そこで、このまま利用されずに放置されてしまったならば、すなわちそれは森林の荒廃を意味することになります。災害防止の観点からも森林の整備というのは極めて重要であることは言うまでもございません。適齢期を迎える木を伐採して、有効に活用する。そのことによって森林を再生しながら、国内に限らず、輸出の拡大にもつながる好循環を生み出していく。そのために国産木材の幅広い活用を検討していって、需要を起こす。需要の喚起につなげていきたいと、こういう考え方でございます。まずはそういうことで、国立高校などで木材の塀をつくっていくということであります。