“MSN信仰”がバルサを狂わせた【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
メッシこそが伝統を次世代へ引き継ぐための鍵
2014-2015シーズンの3冠達成の原動力となったMSNだが、ピッチ上で披露していたのは3トップ頼みのカウンター。この頃から、バルサらしさは薄れていった。(C) Getty Images
CL準々決勝でバイエルンに大敗を喫し、12年ぶりに無冠でシーズンを終えたバルサ。かつて最強を誇った彼らは、どこで道を踏み外したのか。スアレス記者は、MSNの幻影を追い続けたことが最大の過ちだったという。(文:ヘスス・スアレス/訳:小宮良之 2020年9月3日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック スペイン』を転載) ―――◆―――◆――― ポルトガルのリスボンで集中開催されたチャンピオンズ・リーグ(CL)の準々決勝において、バルセロナはバイエルン・ミュンヘンに2-8の大敗を喫した。 「史上最大の屈辱」 翌日のスポーツ紙にはそんな見出しが躍ったが、私はこの結果になんの驚きもない。むしろバルサが勝っていたら、今大会いちばんの番狂わせが起きたと、そう叫んでいただろう。プレーの質と量で、バルサはバイエルンよりも明らかに劣っていたからだ。 「
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