性的少数者へ中傷や脅迫相次ぐ 五輪巡り、被害者「耐えがたい」
【パリ共同】パリ五輪を巡り、開会式の芸術監督や出演者らLGBTQ(性的少数者)がネットで誹謗中傷や殺害脅迫を受けるケースが相次いでいる。被害を受けた一人は「耐えがたい」とつらい心中を吐露した。事態を重く見た当局は次々と捜査を始めている。 【写真】ボクシング女子の性別を巡る問題でIOC幹部が殺害脅迫や誹謗中傷を受け、パリ検察が捜査
7月26日の開会式では、派手な女装の「ドラァグクイーン」らが登場する場面に「キリスト教への侮辱だ」との非難が殺到。出演したレズビアン活動家のDJ、バルバラ・ブッチさんはネットで中傷や脅迫を受けたとして告訴。パリ検察が30日に捜査を開始した。 開会式の芸術監督で同性愛者であることを公表しているトマ・ジョリ氏や、出演者のドラァグクイーン、ニッキー・ドールさんらも同様の被害を受け、パリ検察が捜査している。 性別を巡る論議が起きているボクシング女子66キロ級のアルジェリア選手イマネ・ヘリフもネット上で反LGBTQの中傷の対象となっている。この問題に絡み、国際オリンピック委員会(IOC)幹部も複数の脅迫や侮辱のメッセージを受け、4日に告訴。パリ検察の捜査開始が伝えられた。