「エジルは絶対的な天才で、本物の魔術師だった」 C・ロナウドら全員がレアル会長に売却を反対したファンタジスタの記憶
ケディラが過去を回想
元ドイツ代表MFサミ・ケディラ氏は、レアル・マドリードやドイツ代表でチームメイトだったメスト・エジルを自身が出会った中で最も「特別な選手」だと語り、レアルはあまりにも早く売却してしまったと考えているという。スペイン『MARCA』のインタビューで当時を振り返っている。 [動画]まさにファンタジスタ? レアル時代のエジルのスーパープレイ集 「誰もが特別な選手はクリスティアーノ(ロナウド)だと思っている。試合に勝つためには、間違いなくクリスティアーノだ。なぜなら、彼は決して失敗せず、常にそこにいたからだ。ゴールが必要ならクリスティアーノにボールを渡せばいい」 「しかし、私にとって最も特別な選手はメスト・エジルで、彼の退団がその理由だ。エジルが退団した日、我々は全員フロレンティーノ(レアル・マドリードの会長)に『なぜ彼を売るんだ?』と言った。我々は皆、それを口にしていた。(カリム)ベンゼマ、クリスティアーノ、(セルヒオ)ラモスもだ」 「エジルは絶対的な天才で、本物の魔術師だった。私は彼の後ろでプレイしていたが、悪いパスを出したのに彼はいとも簡単にボールをコントロールした。私は、あんなに素晴らしい選手や、あんなに高いクオリティーを持った選手を本当に見たことがない」 「クリスティアーノやメッシだけじゃなく、シャビやイニエスタもバロンドールを受賞するべきだった。でも、エジルにもそのポテンシャルがあった。彼は素晴らしいキャリアを送ったが、マドリードに残っていればまた違ったものになっていただろう」 「彼は、マドリードを離れたのは大きな間違いだったと私に言った。ベルナベウは彼を愛し、天使のようにプレイしていた。本当にメストはジダンのようなプレイをしていた。僕のアイドルはジズー(ジダンの愛称)で、2人のプレイをYoutubeで見ると、ボールコントロールは本当に......。メストはジズーのようだったよ」 2010年にレアルに加入したエジルは同クラブで公式戦159試合に出場し、27ゴール81アシストを記録している。2013年のレアル退団後はアーセナル、フェネルバフチェ、イスタンブール・バシャクシェヒルと渡り歩き、昨年現役引退を発表した。 圧倒的テクニックやパスセンスを誇るエジルはまさにファンタジスタと呼ぶに相応しい存在で、数々の芸術的プレイで世界中のサッカーファンを魅了したが、ワールドクラスの選手たちが集まるレアルでも特別な存在だったようだ。
構成/ザ・ワールド編集部