地震調査委、日本海に25カ所の活断層を指摘 最大M8級の大地震に備え前倒し公表
調査委のこれまでの調査によると、能登半島西方沖から北方沖、北東沖にかけて主に北東-南西方向に延びる複数の南東傾斜の逆断層が活断層として確認されている。また、能登半島北部の活断層帯の猿山沖セグメントと珠洲沖セグメントでは海底でそれぞれ約4メートル、約3メートルの隆起が観測され、能登半島地震に伴う変動を示している可能性が高いとされている。
調査委は2017年4月に分科会を立ち上げて日本海側の海域活断層の評価作業を開始した。22年3月には日本海南西部の長期評価をして、M7以上の地震を起こす可能性がある活断層を公表している。
その後能登半島周辺を含む海域についても評価作業を進めていたが、能登半島地震が発生。評価の遅れを指摘する声も出たことなどから、今回断層の位置や形状などが分かった段階で、発生確率の算出を待たずに公表に踏み切った。
海域活断層の長期評価として今後、新潟県中越地方沖から東北沖、北海道北西沖にかけての日本海東縁部の評価も進める予定だ。