イスラエル軍、ガザ北部の病院を攻撃 ハマスは戦闘員不在と反論
Nidal al-Mughrabi James Mackenzie [カイロ/エルサレム 27日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザの保健当局によると、北部ベイトラヒヤのカマルアドワン病院が27日、イスラエル軍の攻撃を受けた。患者を含む数百人の人が避難を命じられたとしている。襲撃で病院の一部が焼失したほか、職員と連絡が取れない状態にあるという。 カマルアドワン病院はガザ地区北部でなお稼働している3つの医療施設の1つ。保健当局は、イスラエル軍が病院内に侵入し、火を放ったとしている。 ガザ地区の当局者も、イスラエル軍が研究室や倉庫などに火を放ったと指摘。イスラエル軍は、カマルアドワン病院から患者75人、医療関係者185人を含む350人に近隣の学校施設に避難するよう命じたという。 イスラエル軍は、イスラム組織ハマスの戦闘員がカマルアドワン病院を重要な活動拠点としていたと主張。民間人への被害を最小限に抑えるよう努め、「作戦開始前に民間人、患者、医療関係者が安全に避難できるよう支援した」とした。 また、病院内の空きビルで小規模な火災が発生したものの、その後鎮火したと説明。火災の原因がIDFの銃撃によるものだという主張については「現時点でそのような事件は把握していない」とした。 ハマスはカマルアドワン病院に戦闘員はいなかったとし、イスラエル軍の主張に反論している。 パレスチナの医療関係者によると、カマルアドワン病院はガザ北部のインドネシア病院とアルアウダ病院と共に、数週間にわたりイスラエル軍の攻撃を受けている。 イスラエル軍はこの日、ガザ地区の他の地域でも攻撃を行い、医療関係者などによると、少なくとも25人が死亡した。