「浴室乾燥機」vs「ドラム式洗濯乾燥機」電気代が安いのはどっち? メリット・デメリットも解説
浴室乾燥機もドラム式洗濯乾燥機も、便利だけれど電気代がかさむというイメージがありませんか? 本記事では、どちらの方が電気代の節約になるのかをシミュレーションして、比較します。 また、電気代以外にそれぞれのメリット・デメリットも紹介します。自身の生活スタイルに合った乾燥機を選ぶ参考にしてください。 ▼節約のためにトイレを「3回に1回」だけ流すのは危険! 節約効果とデメリットを解説
浴室乾燥機とドラム式乾燥機の電気代は?
浴室乾燥機とドラム式乾燥機の実際の電気代を算出し、比較していきます。浴室乾燥機、ドラム式洗濯乾燥機には「ヒーター式」と「ヒートポンプ式」がありますが、ここでは次の条件に合う、パナソニックの代表的な機種で計算します。 ●浴室乾燥機はメジャーなヒーター式。パナソニックのバス換気乾燥器「FY-13UG7E」 ●ドラム式洗濯乾燥機は近年注目を集めるヒートポンプ式。パナソニックのななめドラム洗濯乾燥機「NA-LX129CL/R」 それぞれシミュレーションした結果は、図表1のとおりです。 図表1
パナソニック「FY-13UG7E」「NA-LX129CL/R」 取扱説明書より筆者作成 ※電気料金は、2024年4月以降の東京電力「夜トク8」の夜間電気料金31.64円/キロワットアワーを使用して計算 電気代を比較すると、ドラム式洗濯乾燥機の方が衣類の量が多いにもかからず、浴室乾燥機の約半分の電気代となりました。
浴室乾燥機とドラム式洗濯乾燥機のメリット・デメリット
電気代で比較するとドラム式洗濯乾燥機に軍配が上がりましたが、浴室乾燥機とドラム式洗濯乾燥機にはそれぞれメリット・デメリットがあります。以下で解説します。 ■浴室乾燥機のメリット・デメリット まずは浴室乾燥機のメリットとデメリットを紹介します。浴室乾燥機は浴室についている乾燥機能で、乾燥のほかの機能として換気、暖房、冷風などがついているものも多いです。最近では一戸建てだけではなく、アパート・マンションなどでも装備されていることが増えています。 浴室乾燥機を使うメリットは次の2つです。 ●洗濯物にシワがつきにくい ●衣類へのダメージが少ない 洗濯物を干した形のまま温風で乾かすので、シワになりにくいというメリットがあります。また、温風で浴室全体を温めて洗濯物を乾かすため、洗濯機のように回転して繊維が傷んだり、ちぢんだりすることを防げます。 一方、浴室乾燥機のデメリットは次の2つです。 ●洗濯乾燥機よりも電気代が高い ●洗濯乾燥機よりも乾燥に時間がかかる 前述のシミュレーションのとおり、洗濯乾燥機に比べて約2倍の電気代がかかります。1回あたり約92円かかるため、毎日使用すると1ヶ月で約2760円かかります。 ■ドラム式洗濯乾燥機のメリット・デメリット 続いて、ドラム式洗濯乾燥機のメリットとデメリットについても見ていきましょう。ドラム式洗濯乾燥機のメリットは次の2つです。 ●手間なく洗濯から乾燥まで行える ●浴室乾燥機よりも電気代が安い ドラム式洗濯乾燥機を使えば、洗濯後に衣類を取り出して干すという作業が不要です。洗濯終了後に、そのまま乾燥に移行するため、洗濯・乾燥にかかる手間を減らせます。また、前述のシミュレーションのとおり、1回あたりの乾燥にかかる電気代は約46円のため、1ヶ月毎日使用しても約1380円で済みます。 省エネ・省コストで手間がかからない洗濯乾燥機ですが、デメリットは次の2つです。 ●使用できない衣類などがある ●ドラム式洗濯乾燥機の本体が高額 ドラム式洗濯乾燥機では、ウール、刺しゅうやレースがついた衣類、マット類など乾燥できないものがあります。取扱説明書には、綿や麻、Tシャツ、トレーナーなどは、乾燥はできても機械の力が加わりちぢむ場合もある、と記載されていました。衣類にこだわりがあり、傷みやちぢみを気にする人はあまり活用できない可能性があります。 また、ドラム式洗濯乾燥機は本体の価格自体が高額です。パナソニック公式サイトを見ると、縦型洗濯乾燥「NA-FW10K2」が17万円前後で販売されているのに対し、ななめドラム洗濯乾燥器「NA-LX129CL/R」は29万8980円で販売されています。