アイヌ民族に「謝罪」表明 文化人類学会、遺骨持ち出し研究
日本文化人類学会は2日までに、アイヌ民族の遺骨の不適切な取り扱いが指摘されてきた過去の学術研究について「真摯に反省し、心から謝罪の意を表明する」とする声明を発表した。北海道アイヌ協会によると、国内外の学会が研究に関してアイヌ民族に謝罪するのは初めて。 アイヌ研究を巡っては、19世紀以降に遺骨が同意なく墓地から持ち出されるなど、民族独自の宗教観への配慮を欠いたとして、2012年以降、遺骨の返還を求める訴訟が相次いだ。協会関係者は声明について「一歩も二歩も前進したと思う。他の学会も足並みをそろえるか注視したい」と話した。