ソロ活動30周年にして初のライフスタイル本を発売し大反響! 奥田民生「僕はもう"自分らしさ"なんて考えないです。勝手に出るだろって」
ソロ活動30周年を機に発売された初のライフスタイル本が大ヒット! 制約だらけの世の中で、好きなことを緩やかなスタンスでやり続ける独特の生き方が多くの人たちに支持されている奥田民生本人にその"芯の通った気張らなさ"について聞いた! 【写真】奥田民生・ソロ30周年記念ライブ ■自分の能力を過信しないほうがいい ――奥田さんの生き方を書いた書籍『59-60 奥田民生の仕事/友達/遊びと金/健康/メンタル』がAmazon書籍総合ランキングで第1位になるなど大ヒット中。率直な感想をお願いします。 奥田 僕は出版業界をよく知らないので、これがすごいことなのかわからないんです。でも世の中が疲れてるってことなんでしょうか(笑)。 皆さん、真面目にやってるだけではダメなんじゃないかと思い始めてるんですかね。ただ、世の中の全員がこうなったら絶対ダメだと思いますけど。 ――本の帯には「奥田民生のように生きたいあなたへ」と書かれています。世間の声に流されず、飄々とやりたいことを続ける奥田さんのように生きたいと憧れられていることについては? 奥田 う~ん。本人的には、こうなることはそんな難しくなかったですからね。まぁ当たり前だけど。「実は皆さんの知らないところでめっちゃ努力したんです」とかもないし。だから誰もが「自分の好きなようにやってみよう」って思ってくれるきっかけになればいいと思います。 ――なるほど。本には「仕事なんて『8位』くらいがちょうどいい」「仕事は面白がってなんぼ」など奥田さんの仕事観が書かれていました。好きなものが仕事になる楽しさと難しさについて伺いたいです。 奥田 自分の趣味を仕事にしたら、楽しかったことが楽しくなくなるんじゃないか?って言いたい人はいると思うんですけど、僕は仕事である音楽が嫌いになるとかそういうことはないですね。 好きなものを仕事にしたことと「こんなにしんどいなら音楽やるんじゃなかった」っていうのはつながらないですもん。ダメだったとしたら好きなものを仕事にしたせいでなく、単純に自分のせい。 だから、自分の能力をあんまり過信しないほうがいいですね。「たまに変なの作っちゃうよ」ってのを自分で思っといて、ちょっと逃げとかないと。