外務省がアフリカで行った衝撃の“証拠隠滅”騒動 「旧統一教会の痕跡を消し去れ!」
「とにかく“痕跡”をすべて消さなければいけない」と要求
いくらODAで建設費を援助したとはいえ、「JAMOO2」はセネガル市民の寄付やボランティアなどで運営されている。そんな他国の一民間組織に対して、なぜ日本の外務省は「越権行為」と言われてもおかしくない介入をしたのか。 ODAを申請したNGO団体の代表で同校の校長を務める女性、ベロニク・ディオプ氏はこう証言する。 「日本政府の人は高圧的な態度で、『野党と世論をなだめるため、とにかく“痕跡”をすべて消さなければいけない』と要求してきました。この学校を失ってしまうかもしれないと恐怖を感じた私は従うしかありませんでした」 では、この外務省課長は何を必死で隠蔽しようとしていたのか。日本から約1万4000キロも離れたアフリカ大陸西端の国に足を運んでまで消去しようとしたものとは一体何だったのか――。それは、旧統一教会の関連団体である世界平和女性連合(以下、女性連合)の痕跡だった。
国会での追及
事の発端は22年11月の衆議院外務委員会に遡る。その場で、日本共産党の穀田恵二衆議院議員が「JAMOO2」について、女性連合が運営している施設であり、旧統一教会が布教活動などに利用しているのではないかと質問したのだ。 同校が女性連合日本支部のホームページで紹介されていたこと(現在は削除)、ディオプ校長が現地の女性連合の副会長を務めていること、そして看板や外壁に描かれたロゴが女性連合のものだということを指摘して、そうした学校に「国民の血税(ODA)が使われたことは極めて重大な問題だ」と、政府の責任を追及したのである。 これを受けて林芳正外務大臣(当時)は調査を約束、衆院予算委員会で同様の質問を受けた岸田首相も調査の実施を明言する。 そしてその4カ月後の23年3月17日、衆院外務委員会で穀田議員が再びこの疑惑を追及したところ、林大臣は調査結果を回答。現地の大使館職員が「JAMOO2」に訪問して書類などすべてを確認したところ、ここは“独立したNGO団体”の学校であって、女性連合とは関係がない、と断言したのだ。