日本最短6戦目での世界王座奪取に挑む井上尚弥「100%勝てるイメージができた」
WBC世界ライトフライ級王者、アドリアン・エルナンデス(28歳、メキシコ)に4月6日、大田区総合体育館で挑戦する控える同級4位の井上尚弥(20歳、大橋ジム)が、『THE PAGE』の独占インタビューに答えた。これがプロ6戦目。世界のベルトを腰に巻けば、プロ7戦目で世界王者となった井岡一翔を抜いて日本最速記録となる。 ――5度目の防衛戦となる王者は、29勝(18KO)2敗1分の戦績でKO率の高い強打者です。映像は見ていますか? 「かなり見ていますが、エルナンデスと去年試合をされた角谷淳志さんに話を聞くと、公称171センチとされている身長は、実は、全然違ったらしいんです。だいたい164センチくらいだと聞いて僕の中での勝機は上がりました。でかい選手より、自分に近い身長(163センチ)の選手の方が、やりやすいですから。最初に固まっていたイメージとは、またちょっと変わってきました」 ――どういった展開をイメージしていますか? 「前半は足をつかってさばく。中盤以降は、近い距離でボディ狙いでいこうかなと考えています」 ――相手はひとつひとつのパンチを思い切り振ってくるタイプです。井上選手のスパーリングを見ていると、前後の出入りと、サイドへのステップを意識的に使っています。そういう、ふりまわす相手をステップワープとスピードでいなしながら、ポイントアウトしようという意図が見えます。 「そうですね。エルナンデスは、追い足とスピードがそれほどないので、一発さえ、もらわなければ。左右のフックが怖いパンチですからね」 ――エルナンデスも受けに回ると、硬いというか、反応が鈍く見えます。 「接近戦になると、結構、ガードが空くんですよね。そこを冷静についていければと考えています」 ――KOの美学を今回も貫きますか? 「勝ちに徹するボクシングをします。ベルトを取らなきゃ、何も始まりません。正直、判定でも、という気持ちですが、チャンスがくれば、KOでしとめたい」