「年金の受取額が月9万円?さすがに嘘だろ」大学院卒の55歳会社員、年金事務所で憤慨も「恥ずかしい勘違い」に意気消沈のワケ【CFPの助言】
「学生時代の未納」や「厚生年金加入期間の短さ」が年金が少ない理由
「嘘だろ…こんなに少ないわけないですよ!何かの間違いでは?」思わず口走ったAさん。しかし、Aさん・Bさん夫妻の年金額が少ない理由はいくつかありました。 夫Aさんは私立大学に入学し、その後は大学院(博士課程)まで進学。大学院卒業後に一度は就職しましたが、すぐに退職。つなぎのつもりで始めたWEBデザインのアルバイトが肌に合い、その後フリーランスに。こうして12年間働いた後、40歳のときに知人のWEB関係の会社に就職し今にいたります。 働くまでの20歳~27歳までの期間、年金の支払いはしていませんでした。そのため、この期間はいっさい年金額に反映されません。また、現在は年収500万円で厚生年金にも加入していますが、アルバイトやフリーランスの間に加入していたのは国民年金のみ。iDeCoや国民年金基金には加入していませんでした。 「恥ずかしい話だけど、ねんきん定期便もしっかり見てなくて、年金の保険料を人並みに払ってきていると勘違いしていたよ。学生時代の7年間なんて自分じゃ年金のことを気にしてなくて、何となく親が支払ったのかなと……。親はもう亡くなっているから事情はわからないけど、支払っていなかったんだね。それに会社勤めになるまでの12年間も国民年金だけだった。これじゃ受取額も少ないはずだ」とAさんは肩を落としました。 一方の妻Bさんは、美術系の大学を卒業後、制作会社に就職。5年間会社員として働きました。当時の平均年収は300万円で、厚生年金に加入していたのはこの時期のみ。その後、28歳からはイラストレーターとして少しずつ仕事を広げ、波はありますが年収350万円程度を稼げるまでになりました。 妻Bさんの場合、学生時代の保険料は親が支払っていました。そのため国民年金を納めていない期間はないものの、厚生年金の加入期間が短いこと、iDeCoなどの上乗せがないことが年金額の減少につながりました。
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