【阪神】ロマン砲・井上広大が柵越え20本 藤川監督の“井上攻略法”ヒントに修正し快音連発
球児監督効果てきめん!阪神井上広大外野手(23)が10日、高知・安芸で行われている秋季キャンプで大爆発した。 【写真】ランチ特打を終えた井上に直接話す藤川監督 ランチタイム特打で、66スイング中、20本の柵越え。仰天の6連発で週末の安芸を沸かせた。練習前に藤川球児監督(44)のアドバイスを伝え聞いて激変。その秘密とは…? 投手出身監督の異例の打者指導が、ロマン砲を覚醒させる。 ◇ ◇ ◇ 秋晴れの日差しが照りつける中、井上の打球は次々と左翼ファンスを越えていく。左翼ポールのはるか上を通過する特大弾を含む6連発。日曜日でにぎわう球場から拍手とどよめきが起きた。ケージ後ろから見守った藤川監督は静かにうなずいた。この日の朝の全体練習前、打撃コーチの提案で、ある言葉が井上に伝えられていた。 「1軍のトップクラスを相手にしなければならないのが課題。相手がどうして崩してこようとしてるのか。どういう動きになるとそれが崩されやすい、もしくはそれが崩されづらいのか」 投手出身監督ならではの目線だった。指揮官は「監督としてというより、僕のキャリアの中で、いかにして彼らを抑えるかという術の話ですね」と説明。配球やスイング時の軸のブレなど、井上攻略法を指摘。直後の快音連発に藤川監督も「すごく打ち方がよくなっていた」と絶賛した。練習後は小谷野打撃チーフコーチを交えて、再び約5分ほど話し込むなど熱を帯びた。 井上は今季1軍で23試合に出場し、打率2割1分2厘、3本塁打。プロ初アーチをかけるなど、虎党がブレークを期待するロマン砲だ。「ピッチャー出身の方なので、信頼性はとてもあります。軸でしっかりと回る、待つというところが一番大事」とうなずいた。一塁守備にも取り組む若虎。本職の外野では激しい両翼争いが繰り広げられる。自慢の長打に磨きをかけ、1軍レギュラー陣に割って入る。【村松万里子】 ▽阪神小谷野打撃チーフコーチ(井上について)「彼のポテンシャルを最大限に見せてほしいと言って、それを表現してくれた」 ▽阪神北川2軍打撃チーフコーチ(井上について)「当たれば飛ぶので。それがスウェーする(軸がぶれる)と衝突になって、捉えられる打球もミスになっちゃう。しっかりもっと意識したら試合でも捉えられる」