50代で「手放してよかったこと」2つ。60代の今、暮らしを小さくしたらむしろ心地いい
住まい:都内から郊外へ、収入に見合った暮らしに
派遣社員になり、時間に余裕がもてるようになったものの、収入は前職よりも大幅ダウン。そうでなくとも賃貸ひとり暮らしの身、早急に現収入に見合う収支設計を見直す必要がありました。 そこでまずは、いちばん大きな固定費の削減から。それまで住んでいた都内から、通勤が可能な郊外へ引っ越しました。
●家賃を下げて、年間60万円のコストダウンを実現
都内まで電車で30分、最寄り駅から徒歩12分、5階建て住宅の3階角部屋。築30年を超えた古い賃貸物件にあきがあり、即、入居の契約を進めました。内見したとき、リフォーム済で清潔な感じがしたし、なにより、それまで暮らしていた都内の物件よりやや広くなって、家賃が5万円安かったというのが決め手に。 エレベーターがないというのは気になったけれど、そこはお手頃賃料を実現する、チャームポイントともいえます。実際、エレベーターつきの物件は、1階でも相場が1万円程高くなる傾向に(私調べ)。 そもそも古い賃貸物件につき、終の棲家にはなり得ないし、今回は細く長く働きつつ、小さく暮らす一歩を踏み出すことが目的。家計の見直しには、申し分ない部屋でした。 それに年間60万円のコストダウンは、大きな成果。稼がなくちゃ、がんばらなくちゃの緊張を大いにゆるめてくれる、ありがたい要素にもなりました。
●郊外で気づいた「陽当たり」という贅沢
現在の部屋に引っ越してきて予想外によかったことは、窓がたくさんあって、室内に陽がたっぷり注がれることでした。早朝と夕方はリビングに、お昼から午後にかけては寝室兼PC作業部屋に。晴れていれば、日中は自然光のみで十分明るく過ごせます。 過去に7回の引越しをしていますが、ここまで陽当たりのいい部屋に巡り合ったことはありません。過去イチ安い物件に秘めたサプライズ、大拍手です。 思えば、新築のきれいで狭い部屋も、築浅の設備が整った部屋も、交通の便が抜群の都内の部屋も、窓が一方向なら、陽当たりは時間限定の恩恵にとどまるところ。人気の南向きの物件とても同じです。となると、なんという贅沢を手にしているのだろう、と改めて思えます。 郊外の部屋、小さな暮らしの第一歩で見つけた、陽当たりという最高の贅沢。安上がりで魅力的ななにかは、ほかにもあるかもしれません。暮らしながら見つけていけたらと思います。
ナツ