石破茂からの電話「どうして高市なんですか」…勝率なんと89%《都知事選石丸旋風》に貢献した「選挙の神様」が自民党総裁選で「高市早苗」を推した理由
来年の都議選で再び石丸ブームか
来年は東京都議選と参院選があり、石丸氏は都議選に向けて新たに地域政党を結成すると表明している。 「石丸さんはちょうど1週間ほど前、ここに来て新党について話していました。派手にやろうとしているので、再び石丸ブームは起きると思います。 私が表立って支援することはありません。選挙と政党を作ることは違います。政党を作るというのは、既成の政党をすべて敵に回すということ。 現実的に見れば、やはり既成政党のほうが強いでしょう。それでも10~20議席獲得する可能性があり、既成政党にとっては怖い存在です。石丸さんがその先に見据えるのはもちろん都知事選。都議選を経て都知事選に備える。こうした流れになると思います。 7月の都知事選においては『応援したのにお礼がない』と怒り心頭の方もいましたが、石丸さん本人は『僕からお願いした事実はありません。自分で応援すると決めたのだから自己完結してほしい。いちいち“お礼を”なんて言われているようでは日本の政治はよくならない』と意に介する様子はない(笑)。いい意味でも悪い意味でもまったくブレません。 ただ、大きな組織のトップに立つには足りないところもあります。橋下徹さんにとっての松井一郎さん。信頼できる優秀な側近に出会うことができれば政治家としてさらに可能性が広がるのではないか」
自民と立憲による救国大連立
今後の政局についてはこう分析する。 「政界再編は起こさなければいけないし、事実上の二大政党制にしなければいけない。ただし、現実はどうか。非自民を31年貫いてきましたが、野党が政権を取り、日本を蘇らせるのは難しい。もちろん自民党も褒められたものではありませんが、自民党を再建させることしか道はないのかもしれないと考えることもあります。事務所を移転して以来、それまで来なかった自民党の議員が訪れるようになりましたが、私にとってはふるさとであり、温かさを感じることもあります。 来年3月までは石破政権が続き、そこから政局が始まるのではないか。自民党と立憲民主党の救国大連立をつくろうという動きもあります。憲法審査会の会長に枝野幸男さんが就任し、予算委員長には安住淳さんが就任しました。憲法審査会と予算委員長を野党に渡すなんてあり得ないこと。『大連立への布石ではないか』という見方もあります」 取材の最後、「活動の根底にある思いは何か」と聞くと、「愛国心です。それ以外ない」と即答した。 「そもそも研究所をつくったのは人材を育成するのが目的です。パレ・ロワイヤルに移ったのも会いに来る人が増えるだろうとの思いがあった。日本のためになる人材を発掘して立候補させたい。いずれ日本を託せる政治家を輩出したいですね」 藤川氏がこう言うと、新たな訪問者が現れた。「選挙の神様」の存在感はますます大きくなりそうだ。 ……・・ 【もっと読む】《石丸現象の仕掛け人》ドトールコーヒー鳥羽会長が初めて明かした…「石丸伸二という男」が残した功績と課題、そして今後
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