【特集】結局のところ「コンピューターRPGの難易度」って?変遷の歴史に考えを巡らす
海戦ウォーシミュレーションを基にしたと公称している『艦隊これくしょん』(2013年)は資源等も見据えた長期的な艦隊の運用サイクルが求められますし、『Wizardry Variants Daphne』(2024年)もスマートフォンゲームながら、ダンジョンに潜ってから脱出するまでの計画的なリソース管理が必要とされます。また、両者には「キャラクターロストが存在する」という共通点もあります(よほど無理な運用をしなければロストすることはありませんが……)。
そして、さらなるコンピューターRPGの進化へ……
最後に、近年の世界的な人気作品に目を向けると、『バルダーズ・ゲート3』(2023年)は現在の『Dungeons and Dragons』のルールを踏襲しつつ、環境を利用(油樽に引火したり、水面に電撃を放ったり、高いところにプレイヤー自身が物を持ち込んで落としたり)して敵にダメージを与えることも可能になっています。
環境や物理挙動の利用は謎解きにもおよび、ひとつの問題に対しプレイヤーが現実的な知識をベースに考える様々な解法を多くのケースで実際に実行させてもくれます。これが80年代のADVなら正解のコマンドを一語一句想像しながら打つしかなかったところを、プレイヤー自身が納得できる体験として味わえます。
ゲーム側が柔軟になればなるほど……再び多様化する「難易度」
こういった環境利用が可能になったのは、まさしく「ハードウェアの進歩で今まで不可能だった描写がコンピューターRPGでも可能になった」好例であり、コンピューターRPGのさらなる進化の象徴とも言えるでしょう。同様に、AIやボクセルなど、プレイヤーの入力に対してゲーム側がより柔軟に応えられる環境が整いつつあることで、この先RPGの難易度についても再び多様な観点から語られていくのかもしれません。
ここまで、筆者独自の観点から「コンピューターRPGの難易度の変遷」について見てきたわけですが、皆様はこの「難易度の変遷」についてはどう思われますでしょうか?是非ともコメント欄で皆様のご意見をお聞かせください。
Game*Spark ずんこ。
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