マイナ保険証持たない人への「資格確認書」交付は大混乱必至…いっそ“W持ちOK”でいいんじゃないの?
混乱に拍車がかかりそうだ。マイナ保険証を持たない人に交付される「資格確認書」に関する対応が、加入する保険者ごとに異なるのをご存じか。実はマイナ保険証を持っていても、資格確認書が交付されるケースがある。 河野太郎氏は総裁選で最下位争いのオワコン…保険証廃止強行で“政治生命の危機”の自業自得 現行の保険証は来年12月2日まで最長1年間は有効だ。原則、期限切れの前に資格確認書が交付される。個人事業主や自営業者が加入する国民健康保険なら市町村などから、会社員やその家族らが加入する被用者保険なら健康保険組合などから送られてくる。 待っていれば勝手に届く仕組みなのだが、国は資格確認書の交付について「順次」と説明しているだけ。いつ手元に届くのかがハッキリしない。 ただでさえ余計な不安を生んでいるのに、保険者によって資格確認書を交付する際の対応がマチマチで分かりづらい。「マイナ保険証を持たない人に交付」が原則なのだが、マイナ保険証との「ダブル持ち」が可能な場合がある。 中小企業の従業員ら約4000万人が加入する「協会けんぽ」は、マイナ保険証を持つ人にも申請があれば資格確認書を交付している。公式サイトには〈マイナ保険証を保有しておらず、早急に資格確認書が必要なとき〉などに交付すると書いてあるが、実情は「(資格確認書の)希望者がマイナ保険証を持っているかどうかは申請段階ですぐに確認できないため、申請があれば交付している」(企画部)とのこと。マイナ保険証と資格確認書のダブル持ちについては「今後、資格確認書を返してもらうかまでは詰め切れていない」(同)という。 ■杓子定規な行政対応 一方、国保は協会けんぽの対応と違う。全国保険医団体連合会事務局次長の本並省吾氏が言う。 「都内のある自治体に、申請があれば資格確認書を交付するのか聞くと、『交付しない』との結論でした。現行の保険証が使える間は交付しないようです。協会けんぽとはだいぶ異なる。ダブル持ちを認めた方が、保険者は交付の際にマイナ保険証を持っているかどうかいちいち確かめなくてもいいし、被保険者は併用できて安心。互いにウィンウィンなのに、行政は杓子定規の対応が過ぎる。ダブル持ちができる人、できない人が出てきては混乱必至です。かたくなにダブル持ちを認めないのは、資格確認書の交付を最小限にとどめたいからでしょう」 石破首相はマイナ保険証について、国会で「国民の不安に迅速に応える」と宣言した。それなら話は早い。ダブル持ちを認めたらエエじゃないか。 ◇ ◇ ◇ 2日から健康保険証の新規発行が停止され、マイナ保険証への移行が本格化したが、トラブルが後を断たない。●関連記事【もっと読む】『全国でトラブル止まらないマイナ保険証の前途多難…コールセンター不通、システム接続できず、カードリーダー使えず…』で詳報している。