大谷翔平に逆転3ランのメジャー史上初10勝&30本を許したヤ軍エースがNYメディアに”恨み節”…「この夜最悪の速球。まさに失投」
エンゼルスの大谷翔平(28)が8月31日(日本時間1日)、本拠地で行われたヤンキース戦に「3番・DH」で先発出場し、0-2で迎えた6回一死一、二塁にバックスクリーンに飛び込む逆転の30号3ランを放ちチームは3-2で勝利した。相手は昨季最多勝のヤンキースの右腕エース、ゲリット・コール(31)。またMVP争いのライバルのアーロン・ジャッジ(30)は2打数ノーヒットだった。大谷が成し遂げた10勝&30本はベーブ・ルースもできなかったメジャー史上初の偉業。敵地のニューヨークメディアも含めて全米に喝采の嵐が吹き荒れた。
「さらなる歴史を作った」「単純にうれしい」
その初球は当たったか当たらなかったかのスレスレの内角球。エンゼルスベンチは映像で確認。当たっていないとの判断でチャレンジはしなかった。カウント2-0からの3球目だった。ヤンキースの大エース、コールが投じた97.9マイル(約157.6キロ)のストレートが甘く真ん中に入ってくる。大谷は見逃さない。バットを一閃すると打球はバックスクリーンへと大きなアーチを描く。大谷は確信歩きからのガッツポーズ。そして吠えた。コールは打球の行方も見なかった。 メジャー史上初となる10勝&30本の記念すべき一発が劇的な逆転3ラン。二塁ベースを回るときに大谷は珍しく再びガッツポーズを繰り返し、ベンチではウォータースプラッシュの祝福を受けた。 全米メディアは称賛の嵐だ。 MLB公式サイトは「大谷が初の30本塁打、10勝の選手へ」との見出しを取り「エンゼルスの二刀流スター大谷が、メジャーリーグの歴史でいまだ見られていないことをやり遂げているが、水曜日にさらなる歴史を作った。大谷は10勝、30本塁打を放ったア・リーグ、ナ・リーグを通じて史上初の選手となった。そして、その一打は重要な場面でもたらされた。ヤンキースのエース、コールから6回に放たれた3ランは逆転弾で、そして大谷が日本出身選手として初めて複数シーズンで30本塁打を記録した初めての選手となった」と伝えた。 同サイトは、大谷の「単純にうれしいし、ここまで安定してしっかりと出続けているのがまずいいところ。継続して最後まで健康で出られるように調整したい」とのコメントを紹介。 またMVP争いをしているジャッジとの直接対決を「このシリーズは大谷とジャッジのア・リーグMVP候補による対戦として宣伝され、評判通りの素晴らしい対戦となった」と評価。大谷、ジャッジは揃って、今回の3連戦で2本塁打を放ち、大谷は3試合の打率が.417(12打数5安打)、2本塁打、二塁打1本、5打点と大活躍したことを紹介。 大谷が、2年連続でMVPを獲得すれば、ミゲル・カブレラが2012、2013年に達成して以来となることを伝えた上で、大谷のジャッジとのMVP争いについての声を紹介した。 「もちろんモチベーションにはなる。そういう形になるか、ならないか、プレーヤーとして違いが出てくる。ただ1試合1試合、今日のいい場面で打てたのもそうだけれど、勝ちを意識して頑張っていればおのずと数字はついてくる」 同サイトによると30本&100奪三振以上もメジャー史上初の記録で、大谷の30本はリーグで3位、奪三振数176はリーグ5位であることを伝えた。