敵地メディアも大谷翔平の7回無失点11勝目を称賛…ブ軍敵将は「今日はスイッチが入っていた。脱帽だ」
エンゼルスの大谷翔平(28)が27日(日本時間28日)、敵地のブルージェイズ戦に「3番・投手兼DH」で先発出場し、7回109球を投げ2安打無失点9奪三振の素晴らしい投球を見せ、2-0のスコアで今季11勝目を挙げた。打撃はノーヒットだったが2四球を選び、6回には足で併殺を崩して先制点につなげるなどした。敵地トロントのメディアまで大谷の投球を称え、敵将は「脱帽だ」とコメントした。
最速160キロもスライダーで8回空振りを奪う
ピンチらしいピンチは立ち上がりの1回だけだった。 先頭のスプリンガーにレフト前ヒットを許し、続く昨季の本塁打王、ゲレロJr.はファウルフライに打ち取ったものの二死から4番のビシェットに四球を与え一、二塁とした。だが、ビジオをカットボールでセンターライナーに抑え込んだ。この回は、新球のツーシームを随所に織り交ぜながら、全球変化球という配球でスタート。圧巻は、2回の三者連続三振で、3回に打順が二廻り目に入ると、ストレートを軸に配球を変えて、3巡目に入ると、再び変化球で惑わすなど、ア・リーグトップのチーム打率を誇る強力なブルージェイズ打線を手玉に取った。 MLB公式サイトは、「大谷の投球は、タイガース相手に4イニングで3点を許すなど荒れた前回の先発を立派に挽回した。ブルージェイズ線は、ほぼすべて(の球種)が機能した。彼のフォーシームは試合平均で98マイル(約157.7キロ)、最速で99.6マイル(約160.3キロ)をマーク。今シーズン平均の97.2マイル(約156.4キロ)を上回った。大谷は、試合を通してトロントの打者を抑えるためにスライダーに頼り、17回の空振りのうち、スライダーで奪ったものが8回だった」と、その投球内容を分析した。 同サイトによると、エンゼルスのフィル・ネビン監督代行は「大きな舞台で彼の投球を見られることが気に入っている。彼は打者が何をしているのか、彼らがどのように適応しているのかを読み、そして、そこに対応することが本当に上手だ。私は、彼が何度もそれをするのを見てきた。そして、今日も、彼は2巡目、3巡目で変化を見せた」と、その大谷の相手打線に応じて工夫した配球と対応力を絶賛した。 また大谷は、この試合で3番打者として2つの四球を選び、6回には無死一、二塁で投手ゴロに倒れたが、全力疾走で併殺を防ぎ、レンヒーフォの先制タイムリーへとつないだ。同サイトによると、一塁までのタイムは3.97秒だったそうで「エリートベースランを披露した」と称え、「攻撃力が不足しているエンゼルスにとって(大谷が)複数回出塁したことは大きかった」と、2つの四球も含めて、大谷の仕事を評価した。