【プリンス関東プレーオフ】日体大柏 堀越に4-1快勝で13年ぶりの昇格
高円宮杯 JFA U-18サッカーリーグ2024プリンスリーグ関東2部 プレーオフ(参入戦)最終日は12月16日、千葉市のフクダ電子スクエアで決定戦2試合が行われ、日体大柏(千葉)が堀越(東京)に4-1で快勝し、来季の昇格を決めた。学校名が柏日体だった2012年以来、13年ぶりの昇格となる。 【フォトギャラリー】堀越 vs 日体大柏 4-4-2の陣形を取る日体大柏は、1回戦で難敵の日大藤沢(神奈川)を4-0で下した勢いを継続。ボールをリズミカルに動かし、鋭いサイドアタックと巧妙な縦へのスルーパスで序盤から好機を築いて攻勢に出た。 前半13分、早々と先制点を挙げた。FW小泉ハーディ(2年)が左からスピード豊かに持ち運び、中央の右MF三橋賢人(2年)が最終パスを蹴り込んだ。3分後にはCB岡崎来夢(3年)が、ボランチ沼田大都(2年)の蹴った左CKをニアサイドからヘッドで合わせて決勝点。右SB小菅晴輝(3年)が右から豪胆に敵陣へと進出し、出色のクロスを小泉がヘディングでたたき込んで奪った31分の3点目で勝負の大勢は決した。 12月28日に開幕する第103回全国高校選手権に2年連続6度目の出場を果たした堀越は、前回大会ベスト4のメンバーが5人健在。CB森奏や主将の右SB竹内利樹人(ともに3年)ら4人の守備ラインに加え、ボランチ渡辺隼大(3年)は全員が4強の経験者で、守備力は相当に高いはずだが前半だけで3点も失ってしまった。 攻めても複数の効果的なパスがつながらず、相手の出足の速さと厳しいプレスに本来の攻撃が展開できなかった。選手権予選5試合で8得点のエースFW三鴨奏太(2年)が、今大会1回戦で負傷離脱したことも影響したようだ。 今秋の全国高校選手権千葉予選で準優勝した日体大柏は、後半に入っても攻撃の手を緩めずゴールを狙い続けた。17、22分にFW込山康斗(2年)が惜しいシュート。失点した後の32分、三橋のシュートはGKに阻まれたが、これで得た右CKから決定的な4点目を奪取する。 沼田が遠いポストに送ると岡崎が強烈なヘディングシュート。小泉がバーに当たったこぼれ球を右足で押し込んだ。 日大藤沢との1回戦で3得点・1アシスト。この日も2得点・1アシストと大活躍した184センチの小泉は、「キープ力とどんな形からでも点を取れるのが自分の強み。選手権予選では3年生に恩返しできなかったので、この大会は絶対勝ちたかった。うれしいです」と笑顔を振りまいた。 堀越は後半21分から森奏を前線に上げて戦況打開を図った。30分、MF小川稜太(1年)のパスがゴール前で混戦となり、素早く反応した森奏が決めたものの、その後はビッグチャンスが訪れずに完敗した。 日体大柏の根引謙介監督は、柏レイソルとベガルタ仙台でプレーした元Jリーガーだ。就任4年目で目標のひとつを達成し、「2チームとも簡単な相手ではなかったが、自分たちからアクションを起こし主導権を握るうちらしい戦いができた。選手がピッチで躍動してくれました。選手権予選で学んだものも出せたと思います」と悲願をつかみ取って喜びをかみ締めた。 (文・写真=河野正)