「あってはいけない」経験を経て――森保監督が「別次元」のW杯最終予選へ覚悟「枠が増えて楽になると思ったら大間違い」
「今日、堂安律がヒーローインタビューで…」
[北中米W杯アジア2次予選]日本 5-0 シリア/6月11日/エディオンピースウイング広島 【PHOTO】日本代表のシリア戦出場16選手&監督の採点・寸評。3人が7点の高評価。MOMは2点に関与した左WB 繰り返し発した「別次元」という言葉が、非常に印象的だ。 日本代表は6月11日、森保一監督の古巣・広島に新たに誕生したスタジアムで、シリア代表と対戦。5-0で大勝し、2次予選を計24得点・0失点での6戦全勝で締め括った。 ただ、9月から始まる最終予選はそう簡単にはいかない。それは前回、痛感させられている。カタール行きを懸けた戦いでは、オマーンをホームに迎えた初戦を0-1で落とすと、1-0で辛勝した中国戦を挟んでのサウジアラビア戦も0-1で敗戦。終わってみれば、3位のオーストラリアに勝点7差をつけての2位で突破したものの、当初は危機的状況に立たされた。 それだけに、森保監督は試合後のインタビューで「2次予選と、ここから始まる最終予選は全く別次元の戦いになる。これまでやってきたことを積み重ねて、最終予選はさらに気を引き締めて戦っていきたい」と決意を示した後、会見でも次のように語った。 「あってはいけない、つまずきのスタートをしてしまった悔しい経験がある。2次予選で全勝できたが、最終予選は別次元の厳しい戦いになることを、私自身ももう一度肝に銘じて準備する必要がある。前回の経験が活きるように、しっかり心の準備をしていかなければいけない」 チーム2点目を挙げた10番、堂安律の発言に強い共感を覚えたようだ。指揮官はさらにこう付け加えた。 「今日、堂安律がヒーローインタビューで最終予選に触れて、『アジアカップで悔しい思いをしたので、その経験を活かさなければいけない』と話していたが、選手・スタッフも含めて、本当に厳しい戦いが待っていることを考えて準備していく。出場枠が増えて、楽な予選になると思ったら大間違いだと思う。 あとは、目の前の勝利と、常に成長を目ざして戦う部分を忘れてはいけない。強くならなければいけない思いをまず持って厳しい戦いに臨むこと、ワールドカップ優勝を目標に掲げているなか、そこに向けて常にレベルアップすることを考えつつ、気持ちの部分の準備をしていく」 北中米W杯からアジアの出場枠は「8・5」に増えたが、気の持ちようは何も変わらない。あらゆる面でベストを尽くすだけだ。 取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
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