悲願のG1初Vを飾った鈴木宏和

　飯塚オートのG1「開設68周年記念レース」は17日、最終12Rで優勝戦（4100メートル）が良走路で行われ、鈴木宏和（37＝浜松）がトップSから後続を振り切ってG1初V。賞金350万円を手にした。2着に佐藤励、3着には荒尾聡が入った。 　圧巻の速攻劇。鈴木宏和が悲願のG1初勝利をつかみ取った。試走タイムは優勝戦5番時計の30。 　「試走は失敗しました。あまり良くなかったので、スタートにかける思いはありました。集中しました。完璧です」。レースは決めに行ったトップS。スタート巧者達を一気にのみ込んだ。周回ごとにペースをつかむと、一度も仕掛けさせることなくゴールを駆け抜けた。 　「影が見えてなかったので、えっと思ったけど、ペースを落とさないように一生懸命走りました。道中は乗りやすかったです。心の中では誰もこないでーっと思ってました」。レース後はこん身のガッツポーズ。最高の輝きを放ってファンを魅了してくれた。 　ここまではいばらの道のりだった。「長かったです。もうグレードレースは取れないかと思ってました。凄くうれしいです。師匠、周りの先輩方、周りの選手に感謝です」。 　21日から23日までの浜松を走り終えると、その後は「スーパースターフェスタ」（27～31日、川口）に出場を予定している。「これからも日本一のスタートを磨きながら毎走、頑張ります」と健闘を誓う鈴木宏の今後が、ますます楽しみだ。 　◇鈴木　宏和（すずき・ひろかず）1987（昭和62）年1月31日生まれの37歳。愛知県出身。2013年7月に32期生として登録。同期に鈴木圭一郎、吉原恭佑、松本康ら。G1は1V。通算13回目の優勝。1メートル53、46キロ、血液型O。趣味はスノーボード。