自民総裁選 所見演説と共同会見(全文1)いよいよ憲法改正に取り組むとき
6年間で挑んだことのさまざまな成果
あのときの使命とはなんだったか。それは政権を奪還し、誰にも働く場所があるまっとうな経済を取り戻し、復興を加速し、そして外交においては日本の大きな存在感を取り戻すことでありました。6年前、行き過ぎた円高の中、企業はどんどん海外へ出て行った。中小企業、小規模事業者はついていけないから工場や店を閉めるしかなかったんです。連鎖倒産という言葉が日本全体を覆っていました。日本は人口が減少していくんだから、もう成長なんかできない。いや、もう成長なんかしなくたっていい。こんな議論すらありました。この諦めという大きな壁が日本に立ちはだかっていたんです。 しかし私たちは決して諦めなかった。一致結束して、この壁に挑んだんです。生産年齢人口が450万人減少する中においても、経済は12.2%成長した。そして雇用は250万人増え、正規雇用も78万人増えました。とうとう、正規雇用の有効求人倍率が1倍を超え、過去最高です。政権交代前は2人の求職者に対して1人分の正規の雇用しかなかった。それが今、皆さん、正社員になりたいという1人の求職者に対して1人分以上の正規雇用があるというまっとうな経済を、皆さん、私たちは取り戻すことができました。 安倍政権で格差が広がっている、ずっと野党はこう批判をしてきました。実際はどうだったか。政権交代後、国、地方合わせて税収は24兆円増えた。この果実を、未来を担う子供たちの教育や、そして子育て世代へ振り向けました。8割台だった生活保護世帯の子供たちの大学進学率は初めて9割を超え、直近で93%になりました。1人親家庭における子供たちの大学進学率は24%から42%へと上昇した。そして子供の相対的貧困率、景気が低迷する中、1999年、統計開始以来、ずっと一定して悪化上昇してきました。政権交代後、初めてそれが減少に転じ、大幅に改善しました。しかし今でも格差はあります。この格差に光を当てていくことは、私たち政治家にとって大切な使命であります。これからもしっかりと取り組んでまいります。