上野樹里×風間俊介、『監察医 朝顔』に刻んだ変化と不変 肌で感じた“自然”と“人”の力
『監察医 朝顔』が約2年の時を経て帰ってくる――。2025年1月3日21時よりフジテレビ系で放送される上野樹里主演の『監察医 朝顔2025新春スペシャル』。興雲大学法医学教室の法医学者・万木朝顔(上野樹里)が、遺体を解剖することで、その人の“生きた証”を見つけ出し、残された生きる人々の心まで救っていくさまを描いたドラマシリーズの最新作だ。 【写真】子育てに追われる上野樹里&風間俊介 再共演を果たした朝顔役の上野と、その夫・桑原役の風間俊介が本作で紡いだ「時間の流れ」とは。上野が「肌で感じることができました」と語る、震災から復興へと向かう現地の様子をはじめ、『監察医 朝顔』らしさが詰まった撮影現場でのエピソード、そして新春スペシャルにちなんで、2025年の抱負をそれぞれに聞いた。 ●風間俊介「上野樹里ちゃんという女優のすごさを感じました」 ーー約2年ぶりの『監察医 朝顔』チーム集結となりましたが、どのような感情が湧き上がりましたか? 上野樹里(以下、上野):つぐみ役の(永瀬)ゆずなちゃんが、ドラマが始まった当時はまだ2歳だったんです。今回、2年ぶりに『監察医 朝顔』をやることが決まった際に、つぐみ役はオーディションで新しい子にするかもしれない、という話もあって。だからこそ、同じキャストで続投できると聞いたときは、本当に嬉しかったです。久しぶりに柚凪ちゃんに会ったらすごく成長していて、会話もたくさんできるようになっていました。物語の中でも家族4人で会話をするシーンが増えていて、より一層「家族」という絆を感じることができました。 風間俊介(以下、風間):とにかく子どもたちの成長は目覚ましいです。『監察医 朝顔』は、時の流れを大事にしている作品だなと常々思っています。朝顔と桑原、この2人の中で流れてる空気感は一貫しているように感じていますが、子どもたちの成長を見ると、 変わるもの/変わらないものが実感できるんです。一人ひとりの人生がちゃんと描かれているんだなと。今回、2年という時間が空いたことによって、「朝顔たちは、こうやって変わっていったんだ」という時の流れを感じてもらえるだろうなと思いながら撮影してました。 ーー「時間の流れ」を感じさせる芝居について、意識していたことや感じたことは? 上野:冒頭のシーンは、変化球で行きたいと思っていました。朝顔といえば、エプロンを付けて朝ご飯を作っているイメージがあると思いますが、子育てにも慣れてきたところで、生活や夫婦のバランスにも変化も出ているのではないかなと。毎日を回していくのってすごく大変なことだと思うんです。だから、今の朝顔に会えるのを楽しみにしていてほしいなと思っています。 風間:今回、桑原が解剖室に立ち会うシーンがあるんですけど、仕事をする朝顔を見て、家庭とのギャップを体感したんです。上野樹里ちゃんという女優のすごさを感じましたし、桑原として体感できている自分にも安心しました。 ーー興味深いです。撮影現場で感じた『監察医 朝顔』らしさが詰まったエピソードがあれば教えてください。 上野:雨予報だった撮影日が最後にバーンと晴れてくれたことがあって。 風間:雨から晴れるっていうのがすごいよね。 上野:しかも、1日しかスケジュールを確保していなかったので、「雨だったら雨でこういうお芝居にしよう」とも考えていたんです。そしたら、晴れた状態で撮影することができたので、土地のエネルギーを感じながらお芝居ができました。 風間:『監察医 朝顔』は、本当に、日常の些細な幸せだったりの変化を大事にしているので、僕らがコントロールできない効果が物語に組み込まれていたりするのは驚くべきことですよね。撮影現場の話とは少し違うかもしれませんが、戸次(重幸)さん演じる山倉の印象がどんどん変わっていて。スタートしたときは、スリーピースのスーツでカッコいい印象だったのに、平野(眞)監督は戸次さんが大好きだからか、コメディリリーフに変わっているのが面白いなと感じました(笑)。 上野:あと、今回は桑原くんが出世しているところにも注目してほしいよね。 風間:たしかに! 今、現場で指示出してるもんね。 上野:朝顔と桑原が敬語になったりするのも面白い。普段家で観ている桑原と違って、肩書きを背負っているからこその緊張感はあったよね。 風間:出世したからこそ、発する言葉の重みも変わってきていたよね。