4大大会通算22勝のナダル、現役ラストマッチはストレート負け…スペインがデ杯敗退で引退へ
◇テニス 男子国別対抗戦デビス杯ファイナルズ ファイナル8(2024年11月19日 スペイン・マラガ) 準々決勝のスペイン―オランダが行われ、スペインの元世界ランキング1位ラファエル・ナダル(38)は第1試合のシングルスで世界80位のボティク・ファンデザンスフルプ(29=オランダ)に4-6、4-6で敗れた。スペインは1勝2敗(シングルス1勝1敗、ダブルス1敗)で敗退し、今大会での引退を表明していたナダルにとっては現役最後の試合となった。 試合前の国歌斉唱でチームメートと整列したナダルは下唇をかみ、赤くした目に涙を浮かべた。9200人が詰めかけた地元の観客から「ラファ!」「エスパーニャ!」「君ならできる!」と大声援を浴びたものの、試合では26のアンフォーストエラーを記録してストレート負け。試合後は「感情をコントロールするのは難しかった」と認め、この試合のパフォーマンスからチームが準決勝へ進んでも自分が出場することはないと表明。「簡単なことだ。変化することが正しい行動だろう」と笑顔で説明した。 デ杯シングルスでの連勝も29でストップした。通算29勝1敗となったが、1敗は04年のデビュー戦で「最初の試合に負け、そして最後の試合でも負けた。これで終わりだ」と話した。スペインは第2試合のシングルスで世界ランク3位のカルロス・アラカルス(21)が勝ったものの、第3試合のダブルスで敗戦。ナダルはチームメートと声援を送ったが、実らなかった。 ナダルは4大大会の男子シングルスで歴代2位の通算22勝、ツアー通算では92勝をマーク。全仏オープンでは史上最多14度の優勝を誇り、クレーコートの勝率は9割超で「クレー・キング」と呼ばれた。08年北京五輪の男子シングルスと16年リオデジャネイロ五輪の同ダブルスで金メダルを獲得しており、キャリア・ゴールデンスラムも達成。デ杯でもスペイン5度の優勝に貢献した。