「佐渡島の金山」韓国政府関係者と遺族ら、新潟県佐渡市で独自の追悼行事 日本側追悼式は直前で欠席、駐日大使は取材に応じず
11月24日に新潟県佐渡市で開かれた、「佐渡島(さど)の金山」追悼式に参加しなかった韓国政府は25日、佐渡市相川地区で独自に追悼行事を行った。朴喆熙(パクチョルヒ)駐日大使や韓国人遺族ら約30人が朝鮮半島出身労働者の宿舎跡に集まり、黙とうをささげ、献花した。 【写真】韓国側が出席を取りやめた「佐渡島の金山」追悼式 追悼行事は韓国外務省主催。「第四相愛寮」跡地には、花や果物などを供えた祭壇が設けられ、「佐渡鉱山強制動員韓国人犠牲者追悼式」と書かれた横断幕が掲げられた。遺族は3家族9人が参加した。 朴氏は「佐渡鉱山に強制的に動員され、過酷な労働で倒れた韓国人労働者の霊に深い哀悼の意を表し、謹んで冥福を祈る」とあいさつ。「痛ましい歴史が記憶され続けるよう、韓日両国が努力しなくてはならない」などと述べた。 追悼行事は20分ほどで終わった。報道陣が「なぜ(24日の)追悼式に出席しなかったのか」などと問いかけたが、朴氏は取材に応じず会場を後にした。 新潟県や佐渡市、市民団体などでつくる実行委員会は11月24日、佐渡市相川地区で、世界文化遺産「佐渡島の金山」に関わる全ての労働者のための追悼式を初めて開いた。朴氏ら韓国政府関係者や韓国人遺族も参列する予定だったが、直前に取りやめた。 韓国の趙兌烈(チョテヨル)外相は「両国が受け入れ可能な合意に至るのは困難と判断した」と説明していた。