【予選レポート:F1ハンガリーGP】角田裕毅とペレスがクラッシュ!ダンプ・コンディションでマクラーレン勢が1-2、フェルスタッペン3番手
F1第13戦ハンガリーGP(ハンガロリンク)の予選は雨が降ったことで、今週末初のセミウェットからドライが入り混じり、急速にコンディションが変化する難しいセッションになった。 ●【2024F1第13戦ハンガリーGP】予選Q1-Q2-Q3のタイム、周回数/タイムスケジュール・全セッションの結果 ■【Q1】ペレス、クラッシュで赤旗 レースコントロールは、「ウェット・トラック」「気象条件の変化」「低グリップ・コンディション」と発表。セッション直前で「ノーマル・コンディション」と発表した。 気温23度、路面温度29度、湿度65%で、雨は上がっていたものの、雨雲は上空にあり、雨が降ったり止んだりという難しい予選となっている。 F1マシンが走れば走行ラインの路面コンディションのみ急速に変わるため、波乱が起きる可能性もある。インターミディエイトタイヤ(緑)には雨が少なすぎ、ドライタイヤでは滑るリスクがある難しいコンディションだ。 ●ペレスがスピン!赤旗 18分間の予選Q1序盤、ローガン・サージェント(ウィリアムズ)がタイヤをロックさせてしまい、バリアにフロントから軽く当ててしまってイエローフラッグが出た。サージェントは自力で戻ったものの、フロントにダメージを受けている。 そして予選開始11分頃、赤旗が出された。セルジオ・ペレス(レッドブル)がターン8でアウト側の白線に乗ってしまったのかスピン、バリアにクラッシュし、左サイドを激しく損傷してしまった。ギアボックスへのダメージもありそうだ。 残り時間は6分45秒で止まっていたが、雨の状況からこれ以上のタイムアップは難しいと思われ、クラッシュしたペレスは9番手のままQ2へ進むことになると見られていた。しかし終盤、急速にコンディションが回復し、順位が一気に変動した。 ●Q1トップはリカルド! トップタイムはダニエル・リカルド(RB)、2番手はルイス・ハミルトン(メルセデス)、3番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だった。 HRC Sakuraで製造されているHRC(ホンダ・レーシング)製パワーユニット『ホンダRBPT』勢は、以下の通り。 1番手 ダニエル・リカルド(RB) 3番手 マックス・フェルスタッペン(レッドブル) 8番手 角田裕毅(RB) 16番手 セルジオ・ペレス(レッドブル) ノックアウトされたのは以下の5名だ。 【予選Q1】F1ハンガリーGP 16 セルジオ・ペレス(レッドブル) 17 ジョージ・ラッセル(メルセデス) 18 ジョウ・グァンユ(Kickザウバー) 19 エステバン・オコン(アルピーヌ) 20 ピエール・ガスリー(アルピーヌ) ■【Q2】RB勢もQ3へ 15分間のQ2トップタイムはランド・ノリス(マクラーレン)、2番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手はオスカー・ピアストリ(マクラーレン)だった。 『ホンダRBPT』勢は、3台ともQ3へ進出した。 2番手 マックス・フェルスタッペン(レッドブル) 8番手 角田裕毅(RB) 9番手 ダニエル・リカルド(RB) ノックアウトされたのは以下の5名だ。 【予選Q2】F1ハンガリーGP 11 ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース) 12 バルテリ・ボッタス(Kickザウバー) 13 アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ) 14 ローガン・サージェント(ウィリアムズ) 15 ケビン・マグヌッセン(ハース) ■【Q3】角田裕毅がクラッシュ! 12分間のQ3終盤、角田裕毅がターン5出口でアウト側に膨らんでランオフエリアに出てしまい、バリアに激しくクラッシュ、残り2分13秒で赤旗中断となった。マシンの左サイドはかなりの損傷だ。 角田裕毅は「(ピーーー:放送禁止用語)何かが起こった、ごめん」と無線で伝えている。自らマシンを降りており、身体は無事のようだ。マシンを降りた角田裕毅は、コース脇で頭を抱えていた。 最後のアタックに向けて各ドライバーはピットレーンに並んでいたが、残り時間を考えると、最後尾はアタックできずに終わってしまう可能性も高い。この時点で3番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、7番手のフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は最終アタックに向かわずマシンを降りていた。残りタイヤセット数、天候の回復見込みがないこと、クラッシュするリスクなど総合判断だろう。 ●マクラーレン勢が1-2 結局ランド・ノリス(マクラーレン)が今シーズン2回目、F1キャリア3度目のポールポジションを獲得した。 2番手は0.022秒差でオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続き、マクラーレンは2012年F1最終戦ブラジルGP(PP:ルイス・ハミルトン、2番手:ジェンソン・バトン)以来となるフロント・ロウ独占となった。 3番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、4番手は来季のシートが決まっていないカルロス・サインツ(フェラーリ)だった。 『ホンダRBPT』勢は、以下の通り。 3番手 マックス・フェルスタッペン(レッドブル) 9番手 ダニエル・リカルド(RB) 10番手 角田裕毅(RB) 【予選Q3】F1ハンガリーGP 1 L.ノリス(マクラーレン) 2 O.ピアストリ(マクラーレン) 3 M.フェルスタッペン(レッドブル) 4 C.サインツ(フェラーリ) 5 L.ハミルトン(メルセデス) 6 C.ルクレール(フェラーリ) 7 F.アロンソ(アストンマーティン) 8 L.ストロール(アストンマーティン) 9 D.リカルド(RB) 10 角田裕毅(RB)