ウクライナ中立化は危機解決につながらず、フィンランドが反対
John Irish Anne Kauranen [パリ 11日 ロイター] - フィンランドのバルトネン外相は11日、ウクライナに中立を強要しても、ロシアとの危機の平和的解決はもたらさないとの見方を示した。 フィンランドは1917年にロシア帝国から独立。39年にはソ連の侵攻に激しく抵抗したが、一部領土を失った。第2次世界大戦が連合国の勝利で終結すると、フィンランドは独立を維持するためにソ連と融和的な関係を保ち、中立の道を進むことを余儀なくされ、こうした政策は「フィンランド化」」と呼ばれるようになった。 トランプ次期米大統領がウクライナ紛争の早期終結を目指すと予想され、ウクライナが条件を押し付けられる可能性が一部で懸念される中、同国に中立を強いるなどのシナリオが考えられる。 バルトネン氏はロイターのインタビューで、ウクライナのフィンランド化に反対だと言明。ロシアの攻撃を受ける前のウクライナは中立だったと強調した。 ロシアが合意を結んでも順守するか分からないとも述べ、ウクライナの意思に反して条件を受け入れさせれば、国際システムの崩壊につながると指摘。「欧州諸国や米国がウクライナの頭越しに交渉を始めるような事態は避けたい」と語った。