【高校サッカー】帝京が金沢学院大付を5-0粉砕で22年ぶり16強 監督も手放し称賛
<全国高校サッカー選手権:帝京5-0金沢学院大付>◇31日◇2回戦◇U等々力 15大会ぶり出場の帝京(東京B)が金沢学院大付(石川)を5-0で破り、3回戦に進んだ。選手権での2勝は8強入りした02年度以来、22年ぶりとなった。 指揮を執る藤倉寛監督(44)は「複数得点があるシーズンではなかったので、もう一言『彼らはすごいな』という感じですね。(攻撃の)5点というよりも(守備の)0点の方が光るというか、シーズン通してやれたらなというぐらい本当にパーフェクトな守備だった」と手放しで称賛した。 序盤から伝統のカナリア軍団が躍動した。前半7分、相手のパスミスを見逃さなかったMF堀江真広(3年)が右足を一閃(いっせん)。ブレ球の強烈なミドルで先制した。 手を緩めない帝京は、前線からの激しいプレスで効果的に攻撃を仕掛ける。同19分には左サイドでボールを奪い、堀江のクロスにエースFW森田晃(3年)が倒れ込みながら左足で決めてリードを広げた。 後半も勢いは落ちない。同5分に右サイドを崩すと、最後は堀江が押し込んでこの日2点目マーク。同32分には、開幕戦で決勝点を奪った途中出場のFW宮本周征(2年)がペナルティーエリア外から内巻きのシュートをゴール右に決めた。試合終了間際には、途中出場のMF杉岡侑樹(2年)がチーム5点目を奪って試合を決定づけた。 交代選手が次々と活躍。選手層の厚さを示すとともに、過密日程が続く中で、選手たちの疲労を分散させた。名門復活を印象づけるゲームとなった。指揮官は「いい選手がいっぱいいるんですよ。素晴らしい選手がいっぱいいて、毎回スタメンを選ぶのに苦労するというか、本当にスタートから出ててもおかしくない子たちを泣く泣く途中からとか…」とうれしい悲鳴を挙げる。 戦後最多を更新する7度目の日本一へ、大量得点で着実に歩みを進めた。【佐藤成】