JFEエンジが橋梁建設のボルト締め検査システム開発。AIが施工品質チェック
JFEエンジニアリング(社長・大下元氏)は、スマートフォンで写真を撮るだけで橋梁用高力ボルトの施工品質をチェックできる点検システムを開発した。専用のAI(人工知能)アプリが撮影画像を自動解析し、ボルトの締め付けが正常かどうかを短時間で判別できる。熟練工の目視に頼っていた従来と比べ、点検の所要時間を半分に減らせる。既に橋梁の建設現場で活用を開始しており、業務効率化で成果を挙げている。 2022年から橋梁事業部が一部工事への適用を開始した。1本当たりの判定時間は従来の約2・5秒から1・2秒に半減。これまで国内4カ所・合計10橋の現場で活用し、合わせて20万~30万本のボルト点検を効率化できた。 今後は適用拡大やさらなる判別精度向上などに取り組む。「鉄骨ファブリケーターなどから『建築物の施工現場でも活用できないか』といった問い合わせが寄せられている」(JFEエンジの担当者)ことから、橋梁現場以外への応用も視野に機能の高度化を目指す考えだ。