素敵な動画作品をスマホひとつで作るための、撮影上達のコツ。
(見下ろす)
◎“動く被写体〟は、自分は動かずに撮る。
動いている様子を記録できるのが動画の醍醐味。だからこそつい〝スマホも被写体に合わせて動かさないと〟と思いがちだが、実はそれは意外と難しい撮影技術。 「それよりもまず、人物や動物、風になびく花や空を飛ぶ飛行機など、動くものを、スマホを動かさずに被写体が動く様子を撮ってみましょう。脇を締めてスマホがグラつかないようにしっかり固定。スマホが動かなくても、移動する被写体が写っているだけで画面内に動きが出ますし、なにより自然な映像が撮れます。慣れてきたら、バスなど一定の速度の被写体に合わせ、動きを追うように体ごとスマホを動かす、といったことにも挑戦してみてください」
身近にある動く被写体をJEMMAさんに撮影してもらいました。
◎“動かない被写体〟は、自分が動いて撮影する。
料理やオブジェなど動かない被写体を撮影する場合、静止して撮影すると写真のように見えてしまう。 「動きを記録できるビデオの特性を活かし、スマホを持っている自分が動き、動画に躍動感を持たせましょう。料理のような小さいものは、被写体のまわりを円を描くように動いてみてください。ほかにも、雄大な景色はゆっくり左右へ、高い建物は下から上にスマホを構えて動くのがおすすめです」
◎スマホ近くに何かを置いて、奥行きを出す。
「メインの被写体よりも手前、よりスマホのレンズに近い場所にあるものを意図的にぼかすことを、〝前ボケ〟と言います。前ボケを入れて撮影をすると映像に奥行きが出せます」 前ボケに便利なのが、草木や花などの存在。スマホに近づければ近づけるほどボケ具合が強くなる。 「スマホの前にぼかすものを置いて前ボケが決まったら、画面上のメインの被写体を指でタップ。するとそこにピントが定まります」
撮影・小川朋央 スクリーンショット・JEMMA イラストレーション・小野寺光子 構成&文・河野友紀 ※この記事ではiPhone(iOS)の画面を掲載しています。
『クロワッサン』1115号より
クロワッサン オンライン