皮付きのにんじんを食べるのはダメなこと? 専門家に注意点をASK
※この記事は、海外のサイト『delish』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 ベビーキャロットを食べて育った人にとって、にんじんの皮を剥くのは当たり前に思えるかもしれない。けれど、皮を剥くことは本当に必要? それとも、にんじんは皮ごと食べても大丈夫なもの? にんじん通で、「ベビーキャロットを食べてはいけない8つの理由」という記事を書いた『デリッシュ』のアシスタント・フードエディターであるテイラー・アン・スペンサーさんは、にんじんに関する持論があるという。ピーラーを手に取る前に考慮すべきことを、すべておさらい。
皮を剥く理由
一見すると、にんじんを食べる前に皮を剥く理由はたくさんある。皮がついたままだと変な食感になることがある。表面に水平の溝があって、細いヒゲが生えていることさえある。にんじんの皮は土臭く、場合によっては土が残っているし、有機栽培のにんじんでもない限り農薬の懸念も残る。くわえて、収穫時期や皮の厚さによっては皮に少し苦味があるかもしれない。このようにいろいろと不都合な点があることから、にんじんは皮を剥くものと考える人が多いのも頷ける。
皮に隠れた真実
にんじんを食べる前に必ずしも皮を剥く必要はない。タフツ大学抗酸化物質研究室の科学者であるエミリー・S・モーン博士とエリザベス・J・ジョンソン博士によると、「この根菜は皮を剝かずに食べてもまったく問題ない」そう。 実際、皮はにんじんのなかでもっとも高濃度のビタミンCとナイアシンが含まれていて、非常に健康にいい部分。さらに、にんじんに含まれるβカロチン(体内でビタミンAに変換される抗酸化物質)のほとんどが皮のすぐ下に存在するため、皮を剥く過程でβカロチンが破壊されやすくなる。つまり、皮を剥くことはまったく不要なだけでなく、貴重な栄養素も無駄にしてしまう。 もちろん、にんじんの皮を剝かない場合は、汚れを落とすために必ず洗う必要がある。そのうえ、サプリブランド「ヌシフィック」の栄養責任者であるエイミー・リー博士は、栽培過程で使用される化学物質の「残留物が皮に残っている」可能性があるため、「食べる前によく洗う」ことが賢明であると警告している。徹底的に洗い流せば、食べる準備は万端だ。