<西垣匠>「海に眠るダイヤモンド」でホスト役 神木隆之介&宮本信子の芝居から学び 「この経験はありがたい」
--実際に撮影に入ってみていかがですか?
神木さんや宮本信子さんとの共演は、いい緊張感をもたらしてくれて。なかなか共演できない方々なので、気持ちを引き締めて撮影に臨んでいます。大人になって日常生活で緊張することはなかなかないことなので、この経験はありがたいなと感じています。
◇「ホストの皆さんはメンタルが強い」
--演じている役どころについて教えてください。
僕が演じるのは神木さん扮(ふん)する玲央の後輩で、ライトというホストの役です。玲央は力の抜けた感じが絶妙で「こういう人、いるよな」と思わせる雰囲気を神木さんがお芝居で醸し出していて、さすがだなと。そんなゆったりとした玲央とは対照的に、僕が演じるライトは明るくおしゃべりな性格。
クランクインの日は、歌舞伎町の階段でただスマートフォンを見ながらしゃべるというシーンだったのですが、監督からはキャラクターを作るというより、自然体で演じてほしいと言われました。若者がスマートフォンを触りながらしゃべるときに、会話にだけ集中するわけではないから話が途切れ途切れになることがあると思うのですが、それを表現したいと。僕もそうやって友達と話すことがありますが、普段やっていることをいざ役で求められると、意外と難しいのだと気づきました(笑い)。
--特に意識していることはありますか?
玲央もライトも売れないホストなので、外で女の子に声を掛けて営業をするしかないのですが、人気ホストのようにギラギラしたハングリー精神は持っていないんです。内藤秀一郎さん演じるミカエルは、同じホストクラブのナンバー2なのでとてもギラギラしているのですが、一方僕たちはぼーっと生きている感じ。現代の若者らしい部分も意識しながら演じています。
--役を通してホストという仕事を体験してみていかがでしたか?
ホストの皆さんはメンタルが強いなと思いました。第1話で女の子に声を掛けて振られるシーンがあるのですが、それが日常茶飯事なんですよね。もし自分だったら、無視された瞬間に心が折れちゃいそうだなと(笑い)。