愛子さま 就職と共に始まった成年皇族としての活動【皇室 a Moment】
宮中行事では国賓を迎えた時の宮中晩さん会などに出席し、宮中祭祀にも参加されることになります。遠からず地方への単独のお出かけや、外国の親善訪問も始まることと思います。
参考になるのは、紀宮時代の黒田清子さんです。清子さんは26歳の1995(平成7)年に「日本ブラジル修好100周年記念式典」出席のためブラジルを1人で訪問し、日系移民らに熱烈な歓迎を受けました。 それまでも「旅行」として海外を何度も訪問していますが、ブラジルは初めての「公式訪問」でした。結婚で皇室を離れるまで公式訪問は8回に上ります。愛子さまも、清子さんのように、これから親善を担われていくと思います。
愛子さまの日赤就職は、公務との両立を考えて「嘱託」という立場ですが、毎日出勤されています。
4月10日午前、愛子さまは明治天皇の皇后の昭憲皇太后が亡くなって110年で明治神宮を参拝されました。日赤は“お休み”と思いましたが、午後から出勤されました。 どうも愛子さまは、全力で、本気で、仕事に向き合われている印象です。これから公務などとの両立で忙しい日々になるでしょうが、初心を忘れず、ご自分の思う道をまっすぐに進んでいただきたいです。 ――愛子さまがこれから成年皇族として、そして社会人としてどのようなご活躍をされるのか楽しみですね。 はい 【井上茂男(いのうえ・しげお)】 日本テレビ客員解説員。皇室ジャーナリスト。元読売新聞編集委員。1957年生まれ。読売新聞社で宮内庁担当として天皇皇后両陛下のご結婚を取材。警視庁キャップ、社会部デスクなどを経て、編集委員として雅子さまの病気や愛子さまの成長を取材した。著書に『皇室ダイアリー』(中央公論新社)、『番記者が見た新天皇の素顔』(中公新書ラクレ)