愛子さま 就職と共に始まった成年皇族としての活動【皇室 a Moment】
◾️「敬宮愛子」という呼び方に込められた思い
――4月1日は社長から「敬宮愛子(としのみや・あいこ)」と呼ばれて辞令を受けたそうですね。 その呼び名に大きな意味があると思います。
愛子さまが幼稚園に入園した時、天皇陛下の「姓と名で呼ばれるほかの子と同じように」という思いから、陛下の時の「徳仁親王殿下」にならった「愛子内親王殿下」ではなく、称号の「敬宮」と、名前の「愛子」を、一般の人の姓名のように並べる新しい“呼び方”になりました。 成年皇族になって、“ほかの子と同じように”と考えられた名前をそのまま使われるところに、“一社会人”としての覚悟、気構えがのぞいていると感じます。
◾️外宮参拝の前に上がった雨
――また、伊勢と奈良への旅も大変注目されました。 愛子さまは3月26日から1泊2日で三重県の伊勢神宮と奈良県の神武天皇陵を参拝されました。大学卒業と就職を報告するためで、愛子さまにとって初めての“一人旅”でした。 ――井上さんも現地で取材されたそうですね。 はい。伊勢神宮では、愛子さまは外宮(げくう)、内宮(ないくう)の順に参拝されましたが、私も外宮、内宮のそれぞれ外で取材をしました。
この日は朝から激しい雨でしたが、外宮参拝の直前に雨がやんで青空が広がったのには驚きました。沿道では愛子さまをひと目見ようと多くの人たちが並び、「愛子さまー!」と大きな声を出して迎えました。
◾️お手振りは人のいる側に“ズリズリ”と移動して
驚いたのは、夕方の内宮からの帰り道です。愛子さまの車が宇治橋をゆっくり渡って来て、進行方向の右側に並んだ人たちの歓迎に応えられています。私は少し離れた反対側の人波の中にいまして、当初、こちらの方の窓は閉じられていました。
こちらはその時、私がスマホで撮った映像です。大勢の人たちから大きな声が上がると、窓が開き、愛子さまは奥から手前にズリズリと体を移動させて手を振られました。 とっさに人がいる方に寄って、にこやかに笑顔で手を振られるシーンが初々しく、歓迎がとてもうれしかったんだろうなと思いました。すてきな表情でした。 ――360度目線を配られていらっしゃる、愛子さまのお気持ちが伝わりますね。